pagetop

電子書籍 ピアノの森 (23)

ほしい!に追加 twitter
電子書籍-ピアノの森 (23)
著者: 一色まこと
定価 ¥540(税込)
BOOKFANポイント: 30 pt
or
Tポイント: 25 pt (Yahoo!ウォレット決済利用時)

商品情報

出版社名
講談社
eBookJapan発売日
2013年08月09日
対応デバイス
Windows  /  Mac  /  iPhone  /  iPad  /  Android  /  ブラウザ楽読み
電子書籍のタイプ
画像型
ファイルサイズ
49.9MB
ページ数
233ページ
連載誌・レーベル
モーニング
関連タグ
ベストセラー  /  長編コミック  /  青年コミック  /  ファンタジー  /  人情  /  学園  /  モーニング
平均評価
(5)
: 2件
: 1件
: 0件
: 0件
: 0件
ブクレポ
2件

新刊お知らせ登録一覧へ »

ピアノの森 OFF
一色まこと OFF

内容紹介

パンもレフも、そしてカイも、それぞれがそれぞれの思いを抱えるショパン・コンクール、ファイナル最終日。
阿字野(あじの)との邂逅を果たしたパン・ウェイの演奏に変化が……。
そして、阿字野との約束を胸についにカイがファイナルのステージへ!この時を……もう何年も前からずっと、待っていた。
カイにしか弾けない音を世界中に響かせる――。
阿字野との約束を果たすカイの最後の演奏がついに始まる!

※本データはこの商品が発売された時点の情報です。

関連商品

書籍一覧 > ピアノの森

ブクレポ (レビュー)

ニックネーム: ムーミン2号 投稿日:2017/10/09

皆何かを抱えている

「ピアノの森」第23巻


ファイナル最終日。二人目から四人目は、パン、カイ、そしてレフがそれぞれショパンのピアノ協奏曲第1番を演奏する。


パンは出生時の出来事、養父の虐待とその中から光明を見出した阿字野先生のピアノ、そしてその継承、ということがら。
レフは自分がさぼったピアノの練習に代わりに行った姉のエミリアが事故に遭い、ずっと眠り続けているのは自分のせいと思っている。
カイは言うまでもなく森の端という環境からなかなか逃れられないということ。
・・・皆何かを抱えているんだ、と深くため息をつくカイ。


日ごろは最高の技量ながら、どこか冷たさの残っていたピアノを響かせていたパンに大革命がおこる。
それは阿字野先生に直接会い、言葉を交わし、握手をもらいした後のことだ。
どこか斜に構えて生きてきたパンが、ふと感じるのは「同じ風景なのに目に入るモノすべてが輝いて見える!!」ということだった。控室に迎えにきてくれた指揮者にワルシャワ・フィルと共演できるとは幸せと言い「どうしたんだ俺は・・!? この瞬間瞬間がありがたくてたまらない!! これまでどんな巨匠も世界屈指のオーケストラも、俺の伴奏・・くらいにしか考えていなかったのに・・」と自分の変化に気づいていく。「俺は今、すべてに感謝している!」と金儲けにしか興味のない養父にさえ感謝を捧げ、何度も聴いてきたはずのショパンの協奏曲に改めてその美しさを感じる。
自分でさえコントロールできない感情の吐露をピアノに乗せるパンの演奏は、楽章を追うごとに進化をとげ、次から次へと歌が湧きだし、支配するものだと思っていたピアノを支配から解き放ち、愛に溢れた名演へと昇華させていく。
もうすでに、そこには阿字野先生のピアノの痕跡はなかった。
雨宮修平が終演後に気づくのだが、演奏中必ず一度は阿字野先生のピアノを感じるはずが、今回はなかったと。


カイはこの演奏を聴きながら、自分の中にまだ結果を気にする部分があったことを自覚し、そして本気でそれはどうでもよくなり、パンの演奏を聴けたことが自分の財産になり、同じ時代に生きていることが励みになると感じる。
この神聖なコンクールにひとかけらも不純なモノを入れるべきではないという、本来当たり前なことをパンのピアノが示してくれた。


そしてついにカイの順番がまわってきた。
彼は最初の一音で、パンの覚醒した演奏の余韻も、その前までの全ての演奏をも一掃してしまった。
会場には便所姫の誉子とそのピアノをみている司馬先生も来ている。
日本では冴ちゃんもレイちゃんも中継を大スクリーンに投影してみている。
と、そこでフッと会場の電気が落ちてしまうところでこの巻は終わりとなる。


パンの覚醒、その後の演奏の様子は特に感動的。

ニックネーム: 3ki 投稿日:2013/09/16

カイ、ショパンを聴かせて!

さて、長らくおつきあいいただきありがとうございました。
現時点(2013/9/16)での最新刊です。

ショパンコンクール本戦、本番直前、パン・ウェイは、拒絶を恐れながらも行った阿字野との対話で、自らの呪縛を解き放った。
温かい音がパン・ウェイを満たす。
これ以上無いと言うほどの美しい響きは、カイのコンクールに臨む心持ちを変化させる。
いくつかの予測がなり立つものの、意図的に隠されてはいるミュージシャンハンドドクターとの賭のような約束……優勝を条件にした手術は、カイの目を曇らせてもいた。
しかし、純粋に、カイの音楽を世界に届けることに集中できる。

ポーランドの仲間から貰った手袋を外し、阿字野の手を握り、森のピアノの鍵盤を託して壇上に上がるカイに迷いはない。
そこは、カイの創る世界へと変貌する。

コンクールに参加したことはもちろん無く、発表会が関の山だが、一人、壇上に上がるときは緊張した。うまく弾けるかな。間違わないかな。
でも、目的は、本当はそこではない。
美しい音楽を、快い音楽をあなたに。
本当は、そう思っているべきだったのだろう。

次の巻が待ちきれません。