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電子書籍 天地明察 下

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電子書籍-天地明察 下
著者: 冲方丁
定価 ¥583(税込)
BOOKFANポイント: 32 pt
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商品情報

出版社名
KADOKAWA / 角川書店
eBookJapan発売日
2013年04月12日
対応デバイス
Windows  /  Mac  /  iPhone  /  iPad  /  Android  /  ブラウザ楽読み
電子書籍のタイプ
リフロー型
ファイルサイズ
1.5MB
連載誌・レーベル
角川文庫
関連タグ
小説・文芸  /  角川文庫  /  小説・文芸 時代・歴史  /  吉川英治文学新人賞受賞作  /  KADOKAWA  /  KADOKAWA / 書籍  /  春に読みたい文芸フェア2018  /  映像化フェア
平均評価
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ブクレポ
3件

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冲方丁 OFF

内容紹介

「この国の老いた暦を斬ってくれぬか」会津藩藩主にして将軍家綱の後見人、保科正之から春海に告げられた重き言葉。
武家と公家、士と農、そして天と地を強靭な絆で結ぶこの改暦事業は、文治国家として日本が変革を遂げる象徴でもあった。
改暦の「総大将」に任じられた春海だが、ここから想像を絶する苦闘の道が始まることになる――。
碁打ちにして暦法家・渋川春海の20年に亘る奮闘・挫折・喜び、そして恋!!※本書は2012年5月に発売された角川文庫版『天地明察』を底本に電子書籍化したものです。

※本データはこの商品が発売された時点の情報です。

書籍一覧 > 天地明察

ブクレポ (レビュー)

ニックネーム: ロングランド 投稿日:2013/03/01

継続は力なり

上下巻通してのレポートです。

現在の自分に悶々としながら過ごしていた
渋川春海が無我夢中になるほど好きな算術と
様々な人との出会いで長い時間を掛けて
大事業を成し遂げる、いい話でした。

長年使われ、間違いないと信じられてきたものを
否定とは違いますが過ちであると指摘し、
覆すというのは命懸けなのだな、と思いました。

最後の展開は、いかに春海が様々なことを乗り越えてきたかがよく分かり清々しいものでした。
夫婦の仲睦まじい姿も見ることができ、
心温まるものでした。

ニックネーム: tenkiya 投稿日:2012/09/06

「授時暦の誤謬」の根拠が誤謬かも?

上巻でかなり悩んでしまって、なかなか下巻に手が伸びなかったのですが、「あまり深く考えずに読もう」と読んでみました。

この下巻では数学の問題はあまり出てこなかった(関孝和が「病題」として出したもの以外は)ので、その点は気にせずに読み進められました。ただ、関が春海の算術の才能を認め、自らが行った授時暦の研究成果を渡すところは、上巻の数学的「誤謬」もあって、なかなか納得ができませんでした。関が春海の算術の才能を認める根拠がはっきりしないのです。

少しだけ史実に触れますと、関と春海がこの本に書かれているように親交を持っていたという事実は考えにくいと思います。関はその生涯のほとんどを甲府徳川家の勘定方として過ごした(幕臣になったのは晩年のほんの数年間)ので、江戸幕府の碁方である春海とはおそらく接点がありません。確かに、春海の上奏した「貞享暦」が採用されて、関が落胆し、それが数学の研究にも影響したという説もありますが、本当に関が暦の研究に熱心だったかどうかもよくわからないところです。最近の研究では、「それほどでもなかったのでは」という説もあります。
いずれにしても本書の関と春海の関係は、著者のフィクションです。

なお、下巻では数学史的に見て、少し気になる表現があります。それは関が算術家たちを多く育て、「日本独自の数理たる“和算”の誕生を促していった」(P.279)というところです。これは一般にも関孝和によって、和算が作られたという誤解があるようですので、ぜひ訂正していただきたいところです。
本書にもたびたび登場する『塵劫記』が吉田光由によって著わされたのは、1627年です。いつ頃から和算が始まったのかの特定は難しいのですが、この『塵劫記』が出された少し前あたりから、和算は誕生していたとみるのが普通です。したがって、関孝和は和算を大いに発展させた和算家ではありますが、和算の創始者ではありません。

ところで、下巻の最大の問題点は、そのクライマックスとも言える、春海が「授時暦の誤謬」を発見したところにあります(PP.242~245)。ここで春海は、大地と天のいずれにも誤謬があり、正しい姿を見出したとありますが、そのいずれも根拠がおかしいのです。

まず、大地について、授時暦が作られた中国の経度と日本の経度の差が術理に誤差をもたらしているとしています。これ自体はよいのですが、その中に「北極星による経度の算出」とあります。言うまでもなく、北極星の高度によって算出されるのはその地点の緯度です。これは明らかな誤りです。したがって、これを根拠に「天元たる北極星が…遥か以前から教えてくれていた」と言われても意味がわかりません。

また、天についてですが、春海は地動説に基づく惑星の運行モデルを考えていて、惑星の軌道が完全な円ではなく楕円軌道であること、また、動き方が一定ではないことといういわゆる「ケプラーの法則」に近い事実を見出し、授時暦の誤謬がわかったと書かれていますが、これはあまりにも暴論です。
古代ギリシャを除けば、地動説はコペルニクスの『天体の回転について』(1543)で論じられたのが最初で、その後ガリレオ・ガリレイ(1564-1642)による木星の衛星の観測、ヨハネス・ケプラー(1571-1630)による惑星の楕円軌道の解明によって、その正当性が明らかにされました。
春海の頃の日本で、天文家にとって地動説が「自明の理」であったかと言えば、それは疑わしいです。もともと日本における天文学は、本書でも明らかになっているように暦を作るためのものでした。暦の計算を行う上では、軌道の中心が太陽であろうと地球であろうとさしたる違いはありません。相対的な位置関係が問題になるだけだからです。そのためこの頃の日本の天文学では、天動説か地動説かに大きな関心はなかったようです。
日本に初めてコペルニクスの地動説を紹介したのは、長崎で蘭語の通訳をしていた本木良永(1735-1794)でした。さらに惑星の楕円軌道が紹介されたのは、1800年代に入ってからです。春海の「貞享暦」上奏は貞享2年(1685年)の出来事ですので、彼が地動説および惑星の楕円軌道を認識したとみるのは、不自然です。
この大地と天における授時暦の誤謬の説明が、あまりにおかしいので、せっかくの春海の執念もうまく伝わってきませんでした。

「時代小説」は、もちろん史実に従わなければならないものではないことは理解しています。ただ、後世の「後付けの知恵」を何の説明もなく持ち込むのは、「時代小説」では禁じ手と言えるのではないでしょうか。「時代小説」は例えフィクションだとしても、あくまでその時代の制約の中で書かれるべきであり、その制約の中で話が進められるからこそ、面白いと思います。

本書の内容を史実と勘違いする読者もいると思いますので、あえていろいろと指摘しました。「こんな読み方もあるんだ」程度に思っておいてください。

ニックネーム: 3ki 投稿日:2012/05/21

知に平伏す

急ぎ金環日食に向かって歩いた道を、夜、引き返した。
朝にはなかった卯の花が道にこぼれ、街灯に照らされて、天の川のようである。
卯月。
旧暦の4月の名前だが、今はただ、名のみで実はない。
西暦の4月に卯の花は無く、毎年5月に咲く。
かつて、立春と共に新年を迎え、月と共に進んで来た日々も、数字の羅列と、かつての異国の皇帝によって日数がゆがめられたという暦に支配されるままになっている。

知は術であり、暦は術である。
それを知らないものにとって、種明かしのない手品であり、ただただ従うことしかできない。年始に店頭に並ぶ本状の暦。あれが元の暦に近い形だが、占いも書かれている。人の心は左右される。
暦を支配することは、天地の理によって人を支配するに等しく、それを掌握することは、知の掌握に等しい。

渋川春海は、天地の理を正しく観測によって知り、数理によって解き明かした人である。
明石市より約+20分。
それが横浜の経度であり、現実的な地球の回転分を整えた時刻だ。
それを標準時に合わせる。
それは「今」を統率することに他ならない。
春海は、分以下、秒までも正確に調べた。回転を妻の名の「えん」とは違うことも突き止めた。
執念であろうか、憧れであろうか。
上巻で述べた春海は「定石に飽いた人」であった。
下巻の春海は、「布石の中に新手を繰り出す人」である。
数理を導く関孝和の仕事は、求めても「無術」かもしれぬ。
しかし、観測によって解き明かす渋川春海の仕事は、文字通り、日月によって、積み上がる。完成を知ることができる。
新しい定石の完成である。

何よりも、識るに時遅くはなく、貪欲に、求め遊ぶ方々のなんと愉快なことか。
わたしは知に平伏する。
識りたければ、身を伏し、教えを希う。誤謬を恐れず立ち向かう。
勉強家というわけではないけれども。
そうありたいとは願う。



おまけ……調べてみると、江戸時代に暦は何度か変わっていますね。
元嘉暦?-696 / 儀鳳暦697-763 / 大衍暦764-862(五紀暦858-861) / 宣明暦862-1685 / 貞享暦1685-1755 / 宝暦暦1755-1798 / 寛政暦1798-1844 / 天保暦1844-1872 / グレゴリオ暦1873-
wikiより。

もうちょっと、人物を描いてもいいかな、とも思ったので(下はかなり急ぎ足のような)、上巻から☆一つ落とします。
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