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電子書籍 ピアノの森 (15)

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電子書籍-ピアノの森 (15)
著者: 一色まこと
定価 ¥540(税込)
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商品情報

出版社名
講談社
eBookJapan発売日
2009年10月09日
対応デバイス
Windows  /  Mac  /  iPhone  /  iPad  /  Android  /  ブラウザ楽読み
電子書籍のタイプ
画像型
ファイルサイズ
41.2MB
ページ数
224ページ
連載誌・レーベル
モーニング
関連タグ
ベストセラー  /  長編コミック  /  青年コミック  /  ファンタジー  /  人情  /  学園  /  モーニング
平均評価
(4)
: 2件
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ブクレポ
1件

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ピアノの森 OFF
一色まこと OFF

内容紹介

ここに来るまで……ひとりではなかった。
圧倒的に胸を打つ、ドラマティック・ピアノストーリー!!雨宮(あまみや)に阿字野(あじの)、誉子(たかこ)や怜(れい)ちゃん……そしてショパン。
出逢ったミンナが与えてくれたこの舞台……。
「ショパン国際コンクール」第1次審査最終日、一ノ瀬海(いちのせ・かい)、ついに登場!!

※本データはこの商品が発売された時点の情報です。

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ブクレポ (レビュー)

ニックネーム: ムーミン2号 投稿日:2017/10/04

俺は一人ではなかった

「ピアノの森」第15巻


ショパン・コンクール第一次予選最終日。


最初に登場するのは、ポーランドのレフ・シマノフスキ。ショパンの森でカイと友達になったコンテスタントだ。


彼には一つ上の姉がいたのだが、数年前に事故でピアノを弾けなくなったか、亡くなったか? 彼はそこに何らかの心理的プレッシャーを感じているのだが詳細はまだ不明。


レフのおじいさんは有名なピアニストだったが、父はそれほどの才能もなく、ピアノ教師をしていて、どうもレフにはきつい。


しかし、彼は驚くべき演奏を披露する。地元ポーランド出身者ではアダムスキ以外はパッとしなかったのだが、彼の出現で一気に期待が膨らむ。


カイがショパン・コンクールに挑むのは、阿字野先生との契約によるものだ。


5年後、17歳になったらショパン・コンクールに挑み、その後は契約解消、としていたカイは、ちょっと今ではそれを悔やんでいる。


しかし、契約だからといってコンクールに出ているのではない。それはあくまで契約で、カイは阿字野先生とこんな話を昔していたのを思い出す。「山のふもとで見る風景と、少し登って見る風景と、頂上に登ってみる風景とでは違うだろう。だから登らないと・・・・・・。登れば見たことのない風景が見えてくる。」「じゃあ、その山を登ったらもう終わり?」と問うカイに先生は「いや、もっと高い山に登りたくなる」。


だからカイは、「結果はともかく、全力でここを超えたら、きっとまだ見たことのないモノが見えるはずだ」と挑戦をするのだ。


プレッシャーもある、緊張もするが、阿字野先生がいつものように声がけしてくれるとおり「自分を信じて、お前はお前のピアノを弾け」に従ってピアノに向かう。


カイのピアノは勝った負けたではない。カイは感じる。「俺はここに来るまで一人ではなかった」。


そう感じられる人に、テクニック上の細かいミスや単なる正確性はほんの枝葉末節にすぎないのは言うまでもない。


セローが紹介した酒場でカイのピアノをサカナに酒を飲んでいた、いや酒をサカナにカイのピアノを聴いていた人たち、なぜかカイが訪れた東京の病院の外科の先生、もちろん冴ちゃん、誉子、そして多分M響のメンバーもカイの演奏に耳を澄ましている。阿字野先生もセローも見守っている。


そして、マリアの追っかけだった佐賀先生(まだマリアの正体は知らずにいる)も、コンクール会場で友達になった光生という青年とその師匠も、レフも雨宮親子も、そしてパン・ウェイも、カイのピアノを聴く。


カイが阿字野先生のピアノを再現しに来たとばかり思っていたパンは、そうではないどころか、別物の異次元の演奏を聴いて衝撃で座り込んでしまう。何せ阿字野先生と同じピアノは先生が一番認めないピアノであることをパンは知らないから、余計にそう感じたのだろう。


佐賀先生は森を感じる。当然ながら修平はピアノの森を感じ、震えがどうしても止まらない。


そしてカイの快演がラストの曲に差し掛かるところでこの巻は幕を閉じる。


次元が違う、というのはこういうことを指しているのだ。背負っているものの違いだけではなく、それを昇華した自分だけの表現方法の獲得とその再現方法。それは血の滲むような努力だけで、ただ誰かに勝ちたいだけで得られるものではない。修平がそこに気付くことはできるのだろうか? そしてそれはいつになるというのか?