pagetop

本 猫は抱くもの

ほしい!に追加 twitter
本-猫は抱くもの
著者: 大山淳子 (著)
定価 ¥1,620(税込)
BOOKFANポイント: 15 pt
or
Tポイント: 15 pt (Yahoo!ウォレット決済利用時)

商品情報

出版社名
キノブックス
発行年月
2015年 04月
ISBNコード
9784908059124
版型
--
ページ数
255P
平均評価
(4)
: 0件
: 2件
: 0件
: 0件
: 0件
ブクレポ
2件

新刊お知らせ登録一覧へ »

大山淳子 OFF

内容紹介

幸せの形は、十猫十色。
「人間と猫は、一緒にいたほうが幸せなのか?」「それは、めぐりあわせだから」「猫弁」の著者が贈る、猫と人間のあたたかく切ない絆の物語。

※本データはこの商品が発売された時点の情報です。

ブクレポ (レビュー)

ニックネーム: りえこ 投稿日:2015/09/21

透明な哀しさ

「雪猫」に似た、透明な哀しさがあります。
何というか、心がきれいに洗われるような物語でした。
たくさん涙を流した後のような。


猫や人や、鳥の視点から淡々と語られる話は、やさしく、そして切ない。
理不尽さを恨むことなく、気負わず、地道に、誠実に生きている者たちは美しい。
悲劇的な話もありますが、読後感はとても爽やかです。




それぞれが独立した短編ではありますが、話はつながっていて、一話でちらりと出てきた情景の詳細が後で語られたり、二話の登場人物のとった行動の理由が明かされたり、登場人物同士がのちに知り合ったり、誰かの人生を変えたり・・・


池永先生エピソードは、一話を読んだときは、正直、やや下世話なことを想像していましたし、帆乃のことは心配だったけど・・・こう来るのか!!


女は、ゴッホのことを知ったらどうするのだろう。彼女が成長すればゴッホのことを知ることになる、挫折をすれば知らないまま、ということなんだよな。
それにしても「猫」と「描」って、何でこんなに字が似てるんだろう。

ニックネーム: まーち 投稿日:2015/05/22

“猫の幸せは、人間の幸せとつながっている” (本文より)

東京郊外を流れる青目川。そこに「ねこすて橋」という、かなり物騒な名前の橋が架かっています。もちろん、猫を捨ててもいいですよ、というわけではなく、「ねこすて」というのは、昔、商店などが、はぶりが良いことの象徴である言葉だったようです。その橋には、さまざまな猫たちが集まってきて、夜な夜な集会を開いているらしいのです。


ある日、その川に、一匹の猫が流されてきたところから話は始まります。良男という名の青い目の猫。彼は、ある事情で、誤って川に落ちてしまったのです。良男は、自分のことを人間だと思いこんでいました。彼には、沙織という恋人(もちろん人間)がいるらしく、彼女を捜し求めて歩きだすのですが・・・


次の、沙織目線の話の中で、良男との出会いと、「良男」という名前の由来が明らかになっていきます。
沙織は、いろいろあって、今は、スーパーで働いているのですが、そのスーパーで、万引き事件が発生します。万引きをしたのは女子高生で、連絡を受けて彼女を迎えにきたのは、超イケメンの男性教師だったのです。
沙織は、こっそり飼っていた良男が急にいなくなり、あちらこちらを捜しまわります。しかし、良男との再会は、意外な形で訪れたのです。


そのあとは、「キイロ」という、良男が助けられたとき、一番面倒をみてくれた雌猫の話になります。キイロは、通称・ゴッホという、売れない、というか、売らない画家に飼われていました。ゴッホは、どうやら色覚障がいらしいのですが、そのため、彼の見える世界の色は、猫に近いようなのです。
ゴッホの部屋に、彼が留守の間に勝手に入ってきた、片岡という男と、彼にだまされて、絵のモデルになっていた女性。
さらに、ゴッホの部屋をしばしば訪れる、彼の姪の帆乃という女子高生。彼女は、密かにゴッホに恋心を抱いているようで、キイロにまで嫉妬し、彼女を捨ててしまったのです。(その後、ゴッホによって捜し出されます)
しかし、キイロとゴッホの別れは、突然訪れたのです・・・
ちなみに、作品のタイトルである、「猫は抱くのも」というのは、ゴッホの、「猫は描くものではなくて、抱くもの」というせりふからとったようです。


そのあとは、橋の近くの浅瀬に棲みついている、「哲学者」と呼ばれている白サギ目線の話になります。彼は、猫の集会をのぞくのが大好きなようです。そして、彼が気になっているのが、毎日のように橋にやってくる、なっちゃんという3歳の女の子。母親は、彼女の言葉の発達が遅いことを気にしているのですが、哲学者は、なっちゃんは、本当はすごいということに気付いているのです。
さらに、良男が縁で知り合った、沙織と中畑さんは、いい雰囲気になっているようです。


最後の二話は、今までの話の、前日譚や後日譚的な話になっています。
沙織が働く店で万引きした女子高生とイケメン教師のその後では、意外な事実が明らかになります。
片岡と、彼にだまされた奈良岡という女性にも、それぞれ、新たな展開があったようです。ちなみに、この奈良岡という女性の言葉が、ゴッホさんを変えることになったのです。
キイロは、捨てられていた三毛猫のオスの坊やを育てることになったようです。そして、良男ともいい雰囲気に・・・?


最後は、自分には名前がないということに気付いた三毛猫の坊やと、「あの方」と、猫たちから崇められている謎の猫との交流を描いた話になっています。作品の最初の方から謎だった、「あの方」の秘密が明らかになります。


そしてラストは、「名前」が関係する、とても素敵な話でしめくくられます。


う~ん、猫好きな大山さんならではの作品という感じです。猫と人間は、ひとつの世界を共有しているのだなぁという感じがしました。だからこそ、レポのタイトルにも書いた、「猫の幸せは、人間の幸せとつながっている」ということになるのだと思います。


この作品の中で好きだったのは、猫たちが、クリスマスツリーを、とっても怖がっている場面です。もちろん、猫たちは、それが何のためのものなのかなんてわかるはずがなく、夜になるとピカピカ光る、奇妙なものがいろいろぶらさがった、恐ろしいものに見えるようです。


私のレポでは、うまく伝えられなかったと思いますが、猫と人間の、切なく、温かい、本当に素敵な作品でした。猫好きの私にとっては、たまらない一冊です。
登場人物たちのつながり方も、実に見事でした。
うれしい全品送料無料♪全商品1%ポイント還元!
ご注意!ラッピング、お届け日の指定は承れません!
出版社共同企画!もれなく100ptプレゼント!
BOOKFANのツイッターをフォローする♪
BOOKFANキャラクター大集合!LINEクリエイターズスタンプ配信中☆
電子書籍に自分だけのサインがもらえる!eBookサイン会情報はこちら!
特集一覧へ
ジャンルランキング

小説・エッセイのランキング

かがみの孤城

辻村深月(著)


未来

湊かなえ(著)


チンギス紀 1

北方謙三(著)


ランキング一覧へ
ブクポン
アンケートに答えてポイントゲット!
アンケート一覧へ