男が訪れてたクリミア半島の海辺の町はまるで猫に支配されたかのように、夜の闇を無数の猫がうろついていた。
町にはスフィンクスのかたちをした猫の記念碑が建てられ、人びとは猫をこよなく愛していた。
だが、ある夜、人間が猫に襲われ、猫インフルエンザのウィルスが見つかると、町は検疫のため封鎖され、感染をおそれた町の住人は猫殺しにはしりはじめた…。
鳥インフルエンザ、豚インフルエンザとつねにパニックにおちいる現代社会を30年前に予見していたロシアのミステリー小説がいま蘇る。
※本データはこの商品が発売された時点の情報です。