第1部 現代思想と日本近代文学(有島武郎と大杉栄―本能、個性、社会/中野重治と天皇制―「雨の降る品川駅」から「五勺の酒」へ/批評の課題と現代思想/柄谷行人の新たな「転回」―認識から実践へ)/第2部 アジアと日本近代文学(有島武郎と魯迅―アジアからの視線/「上海」「旅愁」のナショナリズム―横光文学の中のアジア・日本・ヨーロッパ/ジャワ徴用文学者のアジア観―日本型オリエンタリズムについて/竹内好のナショナリズム論―中国と日本をめぐって)/第3部 脱=文学研究の領域へ(異文化論の陥穽―翻訳についての原理的考察から/記憶と歴史―認識の問題をめぐって/文学教育で今問われていること―田中理論の特質と可能性/ポストモダニズム以後の「読むことの倫理」―サルトルを再読する)