pagetop

本 プルーストとイカ 読書は脳をどのように変えるのか?

ほしい!に追加 twitter
本-プルーストとイカ 読書は脳をどのように変えるのか?
著者: メアリアン・ウルフ (著)
小松淳子 (訳)
定価 ¥2,592(税込)
BOOKFANポイント: 120 pt
or
Tポイント: 72 pt (Yahoo!ウォレット決済利用時)

商品情報

出版社名
インターシフト
発行年月
2008年 10月
ISBNコード
9784772695138
版型
--
ページ数
377P
平均評価
(4)
: 0件
: 1件
: 0件
: 0件
: 0件
ブクレポ
1件

新刊お知らせ登録一覧へ »

メアリアン・ウルフ OFF
小松淳子 OFF

ブクレポ (レビュー)

ニックネーム: こたろう 投稿日:2014/04/28

奇妙な題名の言葉と脳の働きを解説した一冊です。

脳科学の発達で、人は脳のどこで「言葉」を読んで理解しているのかがわかるようになってきたそうです。
もともと「言葉」を読み取るための専門の部位など存在せず、いくつかの箇所が連携して認識と理解、活用をつかさどるように「進化」してきたのだと本書は教えてくれます。


まず人は話し言葉をつくりだし長い間、口承、口伝の時代が続きました。今に残る多くの「神話」や古の物語、おとぎ話はその時代の大切な遺産です.


紀元前数千年前にくさび文字や象形文字などが作りだされ、読字、「文字」という特別なパターンの認識というそれまでなかった新たな高度な作業が脳に要求されるようになったわけです。


本書ではアルファベットと漢字など表音文字とその他の文字の脳の働く部位の違いや、そのために繰り返し訓練することで少しづつ作られていく脳の連携(ニューロンなどの)左右の脳の繋がりなどを、やや専門的な言葉を使いながら説明してくれます。


今でも三千もの言語が地球上には存在しながら書きしるすことのできる「文字」を持っている原語は78に過ぎないのだそうです。


脳科学の世界だけでなく歴史や(プルーストもイカもあまり主役になることはありませんが)ソクラテスが文字を否定したわけなど、幅広く人と文字もかかわり、その歴史、文字を手に入れることによって可能になった能力と失ったものなど、具体例を挙げながら教えてくれます。
推理小説を読むより面白いかもしれません。


脳の損傷で英語は話せなくなったけれど、中国語は話せた事例ものっています。つまりそれぞれ脳の別の部位で認識しているという証拠なわけです。日本でも漢字だけ、あるいは仮名だけ読めないという症例が知られているそうです。


日本ではそれほど知られていませんがディクレクシア(識字障害)と呼ばれる言葉の認知が困難な学習障害の人たちを取り上げて(著者の息子さんもそうだそうです)そうでない人との違いから脳のつかさどる不思議を解いていきます。
文字を反対向きに書いたり、普通とは違う認識をしてしまうディスレクシア、アルファベットを用いる圏内ではかなり多く全体の15%余りがそうなのだそうです。(日本では本格的な調査やデータが少ないのですが5%くらいではないかと言われているそうです)


しかし単純に学習障害と言い切ってしまうことが難しいそうで、むしろ天才的な過去の偉人のなかにもディクレクシアだった人が多いそうで、エジソンやダヴィンチもそうだそうです。
アインシュタインは三歳になるまで言葉を発しなかった、とあります。
現代の画一的な教育ではそのような埋もれた才能を気づかずに捨ててしまっていないかと警告も発しています。


それ以外にも現代が迎えようとしているネットワーク、いわゆる電脳社会がもたらす弊害、あるいは新たな進化と呼んでもいいかもしれませんが、それらがもたらすかもしれない新たな進化と損失についても警告、危惧を発しています。


「人類は自分の思想をよりいっそう正確に伝えるために書記言語を用いることを学ぶなかで、抽象的な思考と斬新な発想を生み出す能力を伸ばしてきたのである。」
その過程で面白いのは学習には暗記、くり返し覚えること、音読や昔の素読が有効であることでしょうか。進化してもそんな地道な方法が一番有効なのだそうです。


第四章の小題「物語は他人を理解する能力を養う」も示唆に富んだ言葉だと感じました。
「文字によって(漢字やアルファベットのように)脳の働きが違うとすれば、それは世界観や意識の相違もたらす要因のひとつともなるだろう。」


「表意文字の型がしばしば、いわゆるアジア的生産様式と結びついていることを観察できる。これとは反対に、ギリシャのアルファベット方式が社会学的レヴェルにおいて相関物としてもっているのは、それ自体に閉ざされた・孤立的な生産単位、個人意識のイデオロギーへの発展、科学における非矛盾の論理、である。」


文字の表記の違いから世界観の差まで、多くを想起、示唆してくれる一冊でした。
うれしい全品送料無料♪全商品5%ポイント還元!<a href="index.php?module=ecrlist&action=plist&it=BK"target="_parent">▼新刊・予約はコチラ!</a>
ご注意!ラッピング、お届け日の指定は承れません!
大量一括注文窓口はこちら!
出版社共同企画!もれなく100ptプレゼント!
BOOKFANのツイッターをフォローする♪
BOOKFANキャラクター大集合!LINEクリエイターズスタンプ配信中☆
コミック全巻セットはこちら★
特集一覧へ