pagetop

本 ストロベリーライフ

ほしい!に追加 twitter
本-ストロベリーライフ
著者: 荻原浩 (著)
定価 ¥1,728(税込)
BOOKFANポイント: 80 pt
or
Tポイント: 48 pt (Yahoo!ウォレット決済利用時)

商品情報

出版社名
毎日新聞出版
発行年月
2016年 10月
ISBNコード
9784620108230
版型
--
ページ数
351P
平均評価
(4)
: 0件
: 2件
: 0件
: 0件
: 0件
ブクレポ
2件

新刊お知らせ登録一覧へ »

荻原浩 OFF

ブクレポ  ( ブクレポについて

ニックネーム: アーミー 投稿日:2017/08/08

未来へ続く明るい農業と家族の在り方

農業の後継とそれに関わる家族の葛藤を描いた物語で
すでにこたろうどんが素敵なレポを書かれています。
この作品、この夏の高校生の課題図書に選ばれているので
興味を持ち、読んでみました。

広告代理店を辞めて都内で
フリーのグラフィックデザイナーとして独立した恵介。
仕事が軌道にのらず焦っている所へ
静岡の実家で農業をしている父親が倒れたという知らせが入ります。
あわてて妻・美月と息子・銀河を伴って帰郷し、
父親が入院している病院へ行きました。
恵介の3人の姉たちはもう到着しており、
父親は脳梗塞で倒れたとのこと。
命をとりとめたけれど、3カ月の入院生活が必要とのことで
父親がやりかけている、苺栽培をどうしょうかと
長男である恵介は悩み出します。
末っ子だけれど長男であるがため、
幼いころから家を継ぐことを強いられ、
農業が面白くなくてデザインの勉強に走り、
家を飛び出た恵介だったのです。
けれど恵介は、高齢となった母が一人で黙々と
苺栽培の仕事をしているのを見るとほっておけず、
父が残した資料を見ながら恐る恐る苺の世話をはじめます。
それは父が良くなって退院しても続けられ、
妻と子供たちを東京に置いて
単身赴任のような形で実家で農業をしている形となりました。
苺栽培は順調に行き、
イチゴ狩り農園を始めるまでになりましたが・・・
離れ離れになっている妻と子供のことはどうするのか、
苺を育てながら恵介は思い悩んでいたのです・・。


なるほどね~。
日本の将来を担う高校生たちは
農業というものをどのように捉えるかなあ。
小農家の生産に捉われずに
イチゴ狩りというアイデアで大々的に打ち出す度胸の良さは
頭の柔らかい年代の者にしか出来ないことだろうと思いました。
農園のホームページには
情報を載せているブログがあり、そのタイトルは
「ストロベリーライフ」と名付けられています。
タイトルも明るい感じでいいですし、
家族や一族全員で苺栽培に取り組む様子は
明るい未来を想像させて、とても温かな気持ちになりました。
高校生がどんな感想を持ったのか、
課題図書の感想文も読んでみたいものだと思いました。

ニックネーム: こたろう 投稿日:2017/06/23

〈日本の家族〉の明るい未来図

タイトルは本の帯に使われている言葉です。
直木賞受賞第一作でもあります。
いかにも荻原さんらしい、ユーモアに苦みが少しまじってけれどけして暗くない、前向きな物語に仕上がっています。


物語は望月恵介三十六歳、グラフィック・デザイナーとして独立して二年。先細りで仕事が減り、危機感が募る毎日。そこへ飛び込んできたのは、静岡の実家の父が倒れたという知らせ。


恵介は美大を出てデザイナーの道へ進み、数々の賞も取った経歴を持ちますが、実家では長男として何かと後を継ぐことを期待される立場なのでした。
トマトの栽培に父が踏み切ったのも、息子が返ってくると期待してらしいのを恵介は知っていました。
そして危篤と聞いて帰った病室には三人の姉が並び、母親は家に帰ってひとり農作業をしています。
トマトだと思っていた温室はいつの間にかイチゴ栽培に変わっていました。
ちょうど収穫期、出荷時期にあたっていて腰痛を患う母一人に任せるわけにはいかず、本職のほうは依頼無しの状態でもあり、慣れないいちご収穫を手伝う恵介。
しかしそれは田舎暮らしを嫌う妻の美月を怒らせる原因にもなるのでした。


よくある展開なのですが、嫌々ながら手伝いだしたイチゴの栽培。
信じられないようなハードワーク、無理な姿勢、次々と襲ってくる害虫、病気、農薬の使用に台風、そして中学の同級生で今はいっぱしのイチゴ経営者の嫌味なガスという男性など、恵介を悩ませることばかりです。
そして一番の悩みが自身これからどうしたいのか、が決められない事。
デザイナーとしてやりたい一面、ほうっておけない実家の農作業、そして意外にやってみると面白い農作業。
と恵介の心は揺れます。
それは別居して幼い息子銀河と二人暮らしになった美月も同じなのでした。


一番感心するのは、イチゴ栽培についてよく調べられている事。
親株から別れて増やした株を植える作業。
それに適した土作りや株を植えるときに畝の外側にイチゴが垂れるように三十度傾けて植えるなど、知らない事ばかりです。
ちょっと嫌味な同級生ガスのイチゴ園はハイテク導入でパソコンでデータを管理して収穫率や甘みの多い果実の収穫に取り組んでいます。


そして恵介が見つけた生き残りの方策。
それは静岡の立地、目の前に大きくそびえる富士山も利用しての観光イチゴ園の経営でした。


父親も母親も恵介の本気の努力で元気をわけてもらい、最初は遺産相続問題でぎくしゃくしていた姉たちやその夫たちともうまくやりながら富士望月イチゴ園のオープンにこぎつけた恵介。さてお客たちはやってくるのか?


言葉遊びと軽い自虐に彩られたユーモラスな世界は荻原さん独特のもので、今回も健在です。安心して読める手堅さがあります。


恵介はデザイナーの仕事を辞めたわけではなく、静岡の地でも地道に仕事をつづける新しい「兼業農家」の道を開いたと言えます。
最後は別居していた妻と子も駆けつけて、感動の大団円となり、完熟の大玉のイチゴの旨さがジュジュッと伝わってきて、思わず食べたくなる一冊でした。


けれど実際の日本の農家の将来や再生は小説の仕事ではなくて行政や消費者である私たちもふくめて考え早急に手を打つ必要のある大問題だと思います。


我が家の近くのお茶畑もつぎつぎと耕作放棄地と化し、太陽光発電のパネルが立っている場所はまだましなほうです。


これから農業をはじめ第一次産業はどうなっていくのか、心配です。
うれしい全品送料無料♪全商品5%ポイント還元!<a href="index.php?module=ecrlist&action=plist&it=BK"target="_parent">▼新刊・予約はコチラ!</a>
ご注意!ラッピング、お届け日の指定は承れません!
大量一括注文窓口はこちら!
出版社共同企画!もれなく100ptプレゼント!
BOOKFANのツイッターをフォローする♪
BOOKFANキャラクター大集合!LINEクリエイターズスタンプ配信中☆
コミック全巻セットはこちら★
特集一覧へ
ジャンルランキング

小説・エッセイのランキング

ホワイトラビット a night

伊坂幸太郎(著)


マスカレード・ナイト

東野圭吾(著)


女の子が生きていくときに、覚えていてほしいこと

西原理恵子(著)


ランキング一覧へ
ブクポン
アンケートに答えてポイントゲット!
アンケート一覧へ