pagetop

本 哲学者の密室

ほしい!に追加 twitter
本-哲学者の密室
著者: 笠井潔 (著)
定価 ¥1,728(税込)
BOOKFANポイント: 80 pt
or
Tポイント: 48 pt (Yahoo!ウォレット決済利用時)

商品情報

出版社名
東京創元社
シリーズ名
創元推理文庫
発行年月
2002年 04月
ISBNコード
9784488415044
版型
--
ページ数
1182P
平均評価
(4)
: 0件
: 1件
: 0件
: 0件
: 0件
ブクレポ
1件

新刊お知らせ登録一覧へ »

笠井潔 OFF

ブクレポ  ( ブクレポについて

ニックネーム: まーち 投稿日:2012/10/11

1160ページ!!! 哲学ミステリーとの格闘記録

矢吹駆シリーズの作品です。この作品、地元の図書館に無かったので、ほかの図書館から取り寄せてもらったのですが、その際に、内容やページ数などをチェックせず、タイトル名だけで頼んでしまったので、届いてみてびっくり。1160ページ(解説などは除いて)という、文庫本とは思えない厚さ。文庫本で1680円という値段を見ても、そのボリュームのすごさがわかるでしょう。

しかし、そんなページ数に怖気づいていてはいけないのです。とにかく読まなくては。あ~、読んでも読んでも残りのページが全然減らないこの感じ。出るのはため息ばかり・・・

では、内容に・・・

財界の大物の屋敷で、男性の死体が発見されます。後頭部を打撲しているうえに、短剣が背中から心臓に刺さった傷がありました。外の池の中から見つかったのは、ナチス親衛隊の短剣の刃の部分だけで、柄の部分は、部屋の中に落ちていました。しかし、その部屋は、鍵と人の目によって閉ざされた、「三重の密室」だったのです。

この事件、単純なものではありません。どうやら、動機は、第二次大戦中のナチスの収容所にまで遡ります。そこでも、ある女性が、鍵と閂と雪という、「三重の密室」で亡くなっていたのでした。

容疑者は二転三転します。そんな中、殺された男性の妻の死体も発見されます。そして最後には、ある重要人物までもが墜死します。

この作品は、「前篇」「中篇」「後篇」に分かれていて、「中篇」では、ユダヤ人の絶滅収容所について描かれています。おそらく、かなり事実に近い話だと思うのですが、あまりにも残虐な行為で、こんなことが本当に行われていたということを、あらためて思い知らされました。

収容所の話が絡んでくるということで、あの人がこの人だったり、この人があの人だったりと、登場人物は、かなり複雑になっていきます。

ミステリーとして、かなり面白い作品だと思うのですが、この作品の本当のテーマは、「死の哲学」です。密室の謎もきちんと解き明かしてくれるし、犯人が誰なのかも教えてくれますが、それらも含めて、作品全体が、「死の哲学」なのです。ですから、死体についても、殺され方についても、哲学的に語られます。私的には、ストレートなミステリーで十分なんですけどね。最後に、「真犯人は、死の哲学」なんて言われてしまったら、「はぁ~?」という感じです。(犯人は、ちゃんといますので、ご安心ください)

この作品には、二人の哲学者が登場するのですが、ハルバッハはハイデガー、ガドナスはレヴィナスという、実在の哲学者をなぞっています。その辺からも、この作品が、かなり本格的に哲学を語っているということがわかると思います。

この、難しい作品の中でのオアシス的存在は、ナディアの父親である、モガール警視でした。娘と駆のあぶなげな恋が気になって、おろおろする父親としての顔が、刑事の顔とは全く違っていて、ちょっとほほえましかったです。

この作品では、駆の祖父が、思想犯として獄死し、父親は、潜水艦に乗っていて、爆雷攻撃で亡くなったということがわかりました。そして、全ての事件の黒幕である、ニコライ・イリイチの新たな情報も描かれていました。

1160ページ読破して、心身ともに疲れ果てたというのが本音です。
うれしい全品送料無料♪全商品5%ポイント還元!<a href="index.php?module=ecrlist&action=plist&it=BK"target="_parent">▼新刊・予約はコチラ!</a>
ご注意!ラッピング、お届け日の指定は承れません!
大量一括注文窓口はこちら!
出版社共同企画!もれなく100ptプレゼント!
BOOKFANのツイッターをフォローする♪
BOOKFANキャラクター大集合!LINEクリエイターズスタンプ配信中☆
特集一覧へ
ジャンルランキング

新書・文庫のランキング

忍物語

西尾維新(著)


君の膵臓をたべたい

住野よる(著)


応仁の乱 戦国時代を生んだ大乱

呉座勇一(著)


ランキング一覧へ