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本 家康、江戸を建てる

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本-家康、江戸を建てる
著者: 門井慶喜 (著)
定価 ¥1,944(税込)
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商品情報

出版社名
祥伝社
発行年月
2016年 02月
ISBNコード
9784396634865
版型
127×188mm
ページ数
400P
平均評価
(4.5)
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ブクレポ
2件

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門井慶喜 OFF

内容紹介

「北条家の旧領関東二百四十万石を差し上げよう」天正十八年、落ちゆく小田原城を眺めながら、関白・豊臣秀吉は徳川家康に囁いた。
その真意は、水びたしの低湿地ばかりが広がる土地と、豊饒な現在の所領、駿河、遠江、三河、甲斐、信濃との交換であった。
愚弄するかのような要求に家臣団が激怒する中、なぜか家康はその国替え要求を受け入れた…。
ピンチをチャンスに変えた究極の天下人の、面目躍如の挑戦を描く快作誕生!

※本データはこの商品が発売された時点の情報です。

ブクレポ  ( ブクレポについて

ニックネーム: りえこ 投稿日:2017/02/09

何もない、ということは、自分でイチから創りあげられるということ。

天正18年(1590)。
いまを時めく豊臣秀吉は、徳川家康にむかって、親切ごかしにこんなことを言います。


北条家が持ってた関八州をあげるよー。だからかわりに、いま持ってる駿河・遠江・三河・甲斐・信濃ぜんぶ貰うねー。


しっかり治め、愛着のある所領を擲って、広いとはいえ全く知らない、何もないド田舎に移れと?


ヒデェ・・・


と誰もが思いましたが、そこに未来を感じるところが未来の天下人の所以なのです。


何もない、ということは、自分でイチから創りあげられるということ。
そして家康の、都市開発大プロジェクトが始まるのです。




利根川がかつて東京湾に注いでいたとは知らなかったなあ。板東太郎と呼ばれる大河を東に思い切り捻じ曲げて、渡良瀬川に合流させてしまうという・・・なんという荒業。
これにより、泥地は広大な平野に。農地ができ、人も増え、やがては百万都市に。・・・そして今に至り、どこまで行っても街が途切れない、広大な首都圏となるのです。
ちなみに、この利根川東遷事業を妖怪ワールドに引っ張ってきたのが、畠中恵の「太郎君、東へ」ですね。


新たな都市には新たな通貨を。
上質で使い勝手のよい貨幣を江戸で作り、上方の貨幣を駆逐する。徳川が管理する通貨が流通を握ればもう最強。お金を鋳造する者がすべてを手中にするのです。


江戸は上水道が整備されていたことでも有名です。
でも江戸は、元々水質のよい土地ではなかった。原野に分け入り、よい水源を求め、延々と水路を開削する。
市中に入り、城郭の中に入るために、外濠との合流を避けて立体交差。高いところに水を運ぶための工夫。


江戸城の石垣のため、質のよい石を求める石切。切り出された石を、絶妙なバランスで積んでゆく石積み。


平和な世に天守は必要なのか。どんな天守が必要なのか。漆喰で塗られた純白の天守の意味するものとは。


物語の主役は、事業を手がける現場の人々です。
三代にわたる人生をかけた大規模工事、将来を見据えた野心、試行錯誤や協力、己の職分にかける想い。


江戸の礎を築いたのは徳川家康ですが、それとともに、それぞれのプロがそれぞれベストを尽くした結果なのだなあと。
とにかくわくわくして、一気に読み進めました。




作者が徳川に興味を持ったのは、おそらく自分の名前が慶喜だからだろうに違いない。

ニックネーム: まーち 投稿日:2016/09/27

現在の東京があるのは、家康公のおかげ

始まりは、小田原攻めの陣中で、秀吉が家康に、「関八州をやろう」と申し出たことだった。そのかわり、現在の家康の所領である、駿河、遠江、三河、甲斐、信濃、全部を秀吉に差し出せと言われ、家臣たちは口をそろえて、「断固拒否すべし」と猛反対した。しかし家康は、国替えに応じると言うのだ。家臣たちは、家康のご乱心だと言い、徳川の家も終わったかと落胆したのである。

入部先である江戸に行ってみると、江戸城の、想像以上のお粗末さに愕然とする。城というより、荒れ寺のようだったのだ。家臣たちは、一刻もはやく、天守つきの壮麗な城に建て替えようとしたのだが、家康は言ったのである。


「いま必要なのは城内の地ならしではない。江戸そのものの地ならしじゃ。城など、あと、あと」


さらに家康は、現在の東京からは想像もつかないような、水びたしの低湿地状態の江戸を、大坂にしたいと言うのだ。
そんな家康がまず最初に手掛けたのが、川の流れを変えることだった。そして、江戸に流れ込んでいる利根川の河口を移すという、大工事が行われたのである。その結果、江戸の土地から水が引き、人が住めるようになり、洪水の被害も小さくなったのである。


家康は、小判を作り、貨幣面での天下統一を果たした。その後、日本の貨幣史は、まったく新しい段階に入り、取引のたびに天秤や分銅をひっぱり出して金銀の重さを量るような秤量貨幣の段階から、枚数をかぞえるだけで正確に額を共有できる、いわゆる計数貨幣の世になったのである。


家康は、飲み水を引くため、現在の井の頭公園にある水源から江戸城まで続く上水を作った。現在の水道橋は、外濠の上にかかった掛樋のことである。


石垣を積む工事には、二人の“透視能力者”が活躍した。石の節理を読む能力を持つ男と、石の「重さ」という見えない力の大きさや向きを、一瞬のうちに、正確に見破る目を持つ男である。


そしてついに、天守の工事に着工することになるのだが、秀忠は、時代が変わったので、もはや、天守は不要だと言い出したのである。しかし家康は、天守にこだわった。しかも、黒が主流だったにもかかわらず、白い天守を建てると言うのだ。その真意とは・・・?


江戸の町が、どのように造られたかの概要は知っていたが、その事業に関わった人々の苦労や葛藤などを知ることができる、面白い切り口の作品だった。文章も、とても読みやすく、さまざまなことを、現代のことに置き換えて書かれているのも、わかりやすくてよかった。身近な場所が登場したりするのも楽しかった。


現在の東京は、江戸からず~っとつながっているのだということを、あらためて感じた。現在の東京の繁栄があるのは、家康公のおかげだと、しみじみ思った。


「関東には、手つかずの未来がある」
家康公の先見の明、恐るべしだ。
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