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本 フランケンシュタイン

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本-フランケンシュタイン
著者: シェリー (著)
小林章夫 (訳)
定価 ¥864(税込)
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商品情報

出版社名
光文社
シリーズ名
光文社古典新訳文庫 KAシ5-1
発行年月
2010年 10月
ISBNコード
9784334752163
版型
--
ページ数
423P
平均評価
(3.5)
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ブクレポ
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内容紹介

天才科学者フランケンシュタインは生命の秘密を探り当て、ついに人造人間を生み出すことに成功する。
しかし誕生した生物は、その醜悪な姿のためフランケンシュタインに見捨てられる。
やがて知性と感情を獲得した「怪物」は、人間の理解と愛を求めるが、拒絶され疎外されて…。
若き女性作家が書いた最も哀切な“怪奇小説”。

※本データはこの商品が発売された時点の情報です。

ブクレポ  ( ブクレポについて

ニックネーム: ムーミン2号 投稿日:2017/04/19

渇いた孤独

「フランケンシュタイン」というと、でかくて醜悪で恐ろしく、情愛のかけらもないような“怪物”をすぐに思い浮かべる。
ところが、「フランケンシュタイン」とはそんな“怪物”を造り出した人物の名前であると知ったのは随分と前なのだけど、それでも「フランケンシュタイン」=“怪物”というイメージはなかなか拭えるずにいる。
それについては、訳者が解説の中でも触れている通り、「19世紀においては数多くの絵画、風刺画のテーマとして取り上げられ、20世紀に入ると、映画を初めとする映像を通じて一般的に親しまれるように」なったことが大きな要因だろう。
1931年、というから随分昔のことだが『フランケンシュタイン』という映画が製作され、1935年には『フランケンシュタインの花嫁』、1974年には『ヤング・フランケンシュタイン』(これはパロディー作品らしい)、1994年に『フランケンシュタイン』(ロバート・デ・ニーロやケネス・ブラナーが出演した、原作に忠実な作品らしい)など、観てはいないんだけど、タイトルだけなら聞いたことのあるものだけでもこれだけある。
さらに、藤子不二雄Aによるマンガ『怪物くん』に登場するフランケンがワタシには強烈に刷り込まれており、「フランケンシュタイン」=“怪物”というイメージを払拭できない大きな要因だ。それがさらに大野智主演によるドラマ化にあたって、チェ・ホンマンがフランケンを演じたため、頭の中の混乱は修正不能となっている。(個人的経験です)


ところが、『フランケンシュタイン』という作品はタイトルとなっている人物が主人公である。彼の苦悩が物語の半分を占め、彼によって造られた“怪物”の悪辣な行為と苦悩とが半分を占めている。
“怪物”は名前さえ与えられていない。ヴィクター・フランケンシュタインという青年科学者は、造り出したなりすぐに“怪物”を保護する義務を放棄してしまい、“怪物”は放浪の中で我が身のおぞましさとそれが人間に全く受け入れられないことをイヤというほど思い知らされ、創造主であるフランケンシュタインに復讐を誓うことになる。
それでも一旦は伴侶を造ってもらえればもう二度と人間の前には姿を現さないと条件を提示するのだが、それをフランケンシュタインが反故にしてしまい、“怪物”が更なる殺戮を重ねる結果となってしまった。
いわゆる神の領域であるはずの“「生命」の創造”をしてしまったヴィクター・フランケンシュタインがたどる運命は悲惨を極める。
幼いころからの無二の親友を“怪物”によって殺され、深く愛し合っていた女性も婚姻のその夜に殺され、ショックから父親も死んでしまい、ただただ“怪物”をこの世から抹殺するためだけの旅に出ざるを得なくなるのだ。そして最後はその目的を達する前に極北の地で命を落とすのだが、その時には天涯孤独、という運命になっている。


この物語のタイトルが『フランケンシュタイン』となっていること、および上記のような運命をフランケンシュタインが、“怪物”がたどること、などを考えていけば、人間の孤独が浮き彫りになり、この作品を単なる「怪奇小説」などと評価するのが憚られる。
「孤独」という運命においてはフランケンシュタインも“怪物”も同じであったことは、フランケンシュタインが死んでしまった時に、“怪物”が見せる慨嘆の様子からも伺えるだろう。


それを目撃するのはウォルトンという冒険家で、物語の最初と最後は彼が姉のマーガレットに宛てた手紙となっている。その中で、フランケンシュタインを助け、彼が語った“怪物”との格闘が入れ子として入り、さらにその中では“怪物”の告白があるという三重の入れ子構造になっている。
そんなおどろおどろしい物語の一方で、フランケンシュタインがたどる旅先や故郷のスイスの自然の美しさが彼やその周りの人たちの感嘆として描写されており、鮮明な対比をみせる。
人間の醜さと自然の美しさの対比、とでも言えばいいか。


クラシック音楽を聴き始めてまだ何年も経っていない頃、ある音楽評論家の文章に印象深いものがあった。
日ごろは平凡な演奏ばかりの人物が、1回限りの超ド級の名演を披露し忘れがたい感動を残す場合と、人生最大の感動をもたらすというわけではないが、大概の演奏が一流の域にある場合。どちらを優れた音楽家と判断するか、と問われれば、後者になる、というようなことだったと記憶する。
作者のシェリーという女性作家は、解説によればいくつもの小説、紀行文などがあるのだけども、この『フランケンシュタイン』が一頭群を抜いている、ということらしい。
『フランケンシュタイン』は1816年から1817年にかけて執筆された作品だ。ベートーヴェンが活躍した時代である。ちょっと大げさな、持って回ったような書きようは時代を感じさせられる。
が、冒頭に記したように、時代を問わず芸術家たちが想像力をかき立てられ、さまざまな作品に昇華されているのを知れば、影響力のある作品だということもガッテンできよう。
そういえば、“怪物”の描写は詳しくない。大きさがどのくらいかも分からない。おぞましい姿態は女性が悲鳴を上げ、失神するほどなようだけど、それじゃぁ分かりようがない。
ここらあたりも‘怖さ’の一因であるのだろう。
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