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本 葡萄色のノート

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本-葡萄色のノート
著者: 堀内純子 (著)
広野多珂子 (画)
定価 ¥1,404(税込)
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商品情報

出版社名
あかね書房
シリーズ名
あかね・ブックライブラリー 7
発行年月
2002年 09月
ISBNコード
9784251041876
版型
--
ページ数
187P
平均評価
(4)
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ブクレポ
2件

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内容紹介

葡萄色の古い革表紙。
もとは赤だったのかもしれないけれど、このノートの上を過ぎていった年月が、それをこんなふしぎな色に変えたのだ。
なにか粛然とした気分で、梢はしばらくその表紙に見とれた。
そしてスタンドを灯し、机の上にそれを広げた…。
なつかしい朝鮮への想いを、いま、正確に伝えたい。

※本データはこの商品が発売された時点の情報です。

著者情報

堀内 純子
韓国に生まれる。京城第一高等女学校卒業。『はるかな鐘の音』(講談社)で野間児童文芸推奨作品賞受賞。『ルビー色の旅』(講談社)で野間児童文芸賞受賞。『ふたりの愛子』(小峰書店)で赤い鳥文学賞受賞。同人誌『ひまわり』同人。静岡県在住
広野 多珂子
愛知県に生まれる。スペインのシルクロ・デ・ベージャス・アルテスに学ぶ。帰国後、児童書の世界にはいる。埼玉県在住

ブクレポ  ( ブクレポについて

ニックネーム: hi2515 投稿日:2013/07/28

世代を超えた想い

以前、アーミーさんのレポを読んでいて気にかかっていた一冊を最近日韓関係がぎくしゃくしてきた時期に手に取ることが出来た。

このノートは13歳の主人公、梢が祖母に誕生日のプレゼントとして贈られた韓国旅行から物語が始ります。

彼女のひいおばあちゃんが日韓併合のあくる年に兄からもらったノートに端を発し、3世代に渡ってちょうど同じ年代で書き続けられた物語になっています。

世界各国が鎬を削った侵略合戦は日本をも飲み込み日韓併合と言う強硬手段に訴え、人々はその渦中で翻弄される結果になる。

ひいおばあちゃんのすずは兄の転勤で兄嫁が身体を壊したことから手伝う為にソウルに渡った時からノートは始まるのですが、35年と言う支配下の間に国同士の大きな軋轢がきしんでいた事は言わずもがなの事でしょう。

日本は韓国人に日本語の教育を強制し、強制労働者としてどれほどの人々が日本に連れてこられて過酷な日々を味わった事でしょう。

この本の中にも出てきますが、自分が韓国人や中国人と間違えられた時に心がざわつくのはやはり、何所かで上から目線で見ているところがないでしょうか?

心がざわつくのは個人的な心の成長の足りなさにもよると思いますが、北海道には多くの炭鉱があり、その町々にタコ部屋という韓国人達の差別的な労働者の住居があり、祖父はそこの責任者だったらしく幼い頃からその方々を差別することなく接していた事を周囲の人から感心されていた私ですらそんな目で見ている事に冷汗がツーっと流れる想いです。

日韓併合という事情の下、韓国に渡って仕事をしなければならない方々も多かったのでしょうが、終戦と言う混乱期の中で帰国した人々に対する同じの日本人同士の偏見が何ともやりきれない。

バトンタッチの様に受け継がれるノートは尻切れトンボみたいな形式で終わるのがもどかしいながら、それは作者が意図的に私達に考える事を喚起している事に気づいた。

一時期(まだ続いているのか?)還流ブームなるものに中年のおばさん達が黄色い声を張り上げていたのにどうにも違和感を感じたものだけれど、時代を経て、心に禍根を持たない若い世代が果す世界への架け橋の役目は大きく感じた。

私達も今一度、考えてみなくてはならない問題である事も間違いないと思う。

ニックネーム: アーミー 投稿日:2012/07/28

二つの国を繋ぐ少女たちの手記

14歳のバースディ―プレゼントとして梢がおばあちゃんからもらったものは、一冊の葡萄色のノートと、2泊3日の韓国旅行だった。

なんとも楽しそうなアイデアで書きだされたこの物語だが、実はこの葡萄色のノートは、梢の先祖にあたる少女たちが戦争を挟んでの韓国での生活を書いた手記だった。
韓国と日本。同じアジア系民族で隣国だが、近いがゆえに歴史を遡れば争いも数多い。いまだに反日感情が強いのもそのせいだろう。

ノートの中の手記は、1911年、14歳の少女「松田すず」が兄の家の手伝いをするために、朝鮮のソウルへ行ったことから始まる。 【月見草の家】

次の書き手はすずの長女高見園子。1931年にすずから葡萄色のノートを譲り受け、修学旅行で内地(日本)へ行き、日本人でありながら、ソウルで暮らしている疎外感を感じるようになる。 【葡萄棚の家】

次は、すずの次女高見千草。園子からノートを受け継ぎ、父の死後のバタバタした家族の様子をノートに綴る。戦争が大きくなりそうで、ソウルから日本へ帰ることを日本の親戚から勧められる。 【森かげの官舎と山の家】

それから、すずの三女高見ユキ。梢の祖母である。敗戦と同時にソウルから日本へ引き揚げてからの苦労と不幸。自分自身も結核にかかり、ノートはほとんど病院のベッドの中から書いている。 【樫木立の病室で】

最後は、花田マミ、園子の長女。1953年 日本へ引き揚げてからの詳細と東京に来てからの苦労、そして、朝鮮で自分の親たちがしていた仕事についての思いが書かれていた。 【もう一度葡萄棚の家】

そこには梢の知らない先祖の歴史があり、日本と朝鮮という二つの国に挟まれて、中途半端な国民意識に苦悶する少女たちの姿があった。
日本人として日本で生まれ育った松田すずだが、ソウルで生まれてそこで育ったすずの子供たちは、すずほど日本になじめない。人は生まれるところを選べないから、仕方がないことなのだろう。

朝鮮に植林の仕事をしにわたり、りっぱにその職務を全うしたすずの夫だが、それも、侵略の手段としてしか見ない社会がある。父への誇りを胸に、「ヒトハタ組」や「在日韓国人」といった、ある意味、言葉の暴力にもたえ、目に見えない戦争の傷を心に負ったすずの娘たち。こんな形でも戦争の爪あとが残されたことに驚いた。

それにしてもこの物語、子供向けに書かれているわりには、ズシリと問いかけてくる重いものがある。銃を構える軍隊が出てくるわけでもないし、銃弾がとびかったり、逃げ惑う人々の姿も一切書かれていないのだが、14歳の少女の日常的な生活の中から戦争の残酷さが見えてくるのだ。
教科書に載っていない「日本が何をしてきたのか」「戦争とは何なのか」ということが、切実と胸に響いてくる作品だ。
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