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本 静かな雨

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本-静かな雨
著者: 宮下奈都 (著)
定価 ¥1,296(税込)
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商品情報

出版社名
文藝春秋
発行年月
2016年 12月
ISBNコード
9784163905716
版型
127×188mm
ページ数
107P
平均評価
(3)
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ブクレポ
2件

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宮下奈都 OFF

内容紹介

忘れても忘れても、ふたりの世界は失われない。
新しい記憶を留めておけないこよみと、彼女の存在がすべてだった行助。
『羊と鋼の森』と対をなす、著者の原点にして本屋大賞受賞第一作。

※本データはこの商品が発売された時点の情報です。

ブクレポ (レビュー)

ニックネーム: こたろう 投稿日:2017/09/09

一番最初はここからだった

文学界新人賞佳作を受賞してデビューされた、デビュー作です。
そういう意味では内容紹介の「作者の原点にして」は正しいのですが「本屋大賞受賞第一作」という文言は間違っています。読者に宮下さんの新作が出たとに思い込ませる意図が混じっています。
しかし、それまでどの本にも収録されていなくて、読みたくても読めなかった作品を目にすることが出来たわけですから「本屋大賞」受賞の余禄とでもいう喜ばしい出版ではあります。


一読して若い文章だなと、まだ自分の作品世界やそれを伝えるための言葉が練れていない、それだけに出発点が見えてくる、貴重な作品だと思いました。作者としてはもしかしたら世に出さないでしまっておきたかったのかも知れませんが。話題になってそうもできなかったのでしょう。


物語は静かにはじまります。
行助という若い足に障害があって松葉杖を使って生活している男性が、クリスマスの日に突然会社をたたむ事を知らされ、会社を出た後偶然、パチンコ屋の裏にたいやき屋を見つけて入ります。
たいやきの味に感動して、店の女の子に「これ美味しい」と伝えます。
その後たいやき屋に通うようになった行助。こよみという名のたい焼き屋を一人でやっている女性と次第に親しくなっていきます。


しかし四月に交通事故に巻き込まれ外傷はなかったものの、意識を失い三カ月眠り続けるこよみ。行助はそんなこよみのもとに通い続けます。そして意識が戻ったこよみでしたが記憶に障害が残り、一日しか記憶は続かないのでした。
そんなこよみに寄り添って生きようと決意する行助。そしてもう一度たい焼き屋をはじめたこよみでした。
そんなこよみの店をそっと訪れる行助の父。


静かな諦念とそこから始めようとする決意のようなものが、やわらかにしなやかに、しかしかなりの強さも含んで伝わってくる作品でした。


こよみははじめて訪れた行助の姿をこう話します。


「目の色がよかった」
「初めて店に来たときのユキさんの目、忘れられないな。色が半分ずつだった」
「秋の、夜、みたいな色。静かさが目に映ってた。引きこまれそうだった。それと」
「もう半分は、あきらめの色」
「あきらめを知っている人ってすぐにわかるの。ずっとそういう人たちを見てきたから。あきらめるってとても大事なことだと思う」


秀作とは言えないけれど、作者のその後の世界がここから育っていったのだと、感じ取れる作品でした。
だけどやはり本当は世に出さずに、仕舞っておきたかったのかもしれないな、とも感じました。

ニックネーム: まーち 投稿日:2016/12/25

宮下さんの、幻の(?)デビュー作 <おまけレポ>

この作品、新作かと思ったら、宮下さんが、2004年に、文學界新人賞佳作に入選した作品を、単行本化したものだった。宮下さんは、その入選を機に、デビューしたそうである。


読んでみると、私の苦手な文学作品だった。
そして、レポが、非常に書きにくい作品でもある。


話は、働いていた会社が、突然たたまれることになった行助(ユキスケ)が、帰宅途中にぶらっと立ち寄ったたい焼き屋の女性・こよみと出会うところから始まる。
そのたい焼きが、あまりにもおいしく、こよみのことも気になる彼は、毎日店に立ち寄るようになり、二人の距離は、徐々に縮まっていったのである。
ところが、こよみが事故に巻き込まれてしまったことによって、二人の関係が変わっていくことになるのだ。
こよみは、事故の後遺症で、記憶をとどめておくことができなくなってしまったのである。
事故の前のことは覚えているのだが、事故後のことは、一日ごとに、記憶がリセットされてしまうのだ。


そんな彼女と、一緒に暮らし始めた行助。
記憶がリセットされてしまうこよみに対し、むなしい苛立ちを感じてしまうこともあるのだが、二人は、それぞれの世界のささやかなつながりの中で生きていくのだった・・・


作品の中で、こよみが、飼っていたリスの話をする場面があるのだが、それが、後半の、あるエピソードにつながっているというのが切なかった。


本当に短い作品なのだが、まさに、宮下さんの原点という感じの作品だった。
内容紹介に書かれている、「羊と鋼の森」と対をなす、というのは、ちょっと疑問だが。


「たい焼き」というのが、実にいい。
温かくて甘くて素朴な感じで。
この作品の雰囲気にピッタリなのだ。
そして、行助の家族も、とても素敵な人たちだった。


じっくり味わいながら読んでほしい一冊である。
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