pagetop

本 羊と鋼の森

ほしい!に追加 twitter
本-羊と鋼の森
著者: 宮下奈都 (著)
定価 ¥1,620(税込)
BOOKFANポイント: 75 pt
or
Tポイント: 45 pt (Yahoo!ウォレット決済利用時)

商品情報

出版社名
文藝春秋
発行年月
2015年 09月
ISBNコード
9784163902944
版型
127×188mm
ページ数
243P
平均評価
(4.5)
: 2件
: 4件
: 0件
: 0件
: 0件
ブクレポ
6件

新刊お知らせ登録一覧へ »

宮下奈都 OFF

この商品について

2016年本屋大賞 受賞作!

内容紹介

ゆるされている。
世界と調和している。
それがどんなに素晴らしいことか。
言葉で伝えきれないなら、音で表せるようになればいい。
ピアノの調律に魅せられた一人の青年。
彼が調律師として、人として成長する姿を温かく静謐な筆致で綴った、祝福に満ちた長編小説。

※本データはこの商品が発売された時点の情報です。

ブクレポ  ( ブクレポについて

ニックネーム: ムーミン2号 投稿日:2017/03/19

本屋大賞を受賞したということで、多少の興味はあったのだが、温かく、ステキな5編のレポの中で、この物語がピアノの調律師の話であることを知って、いつか読みたいと思うようになっていた。
で、読んだのだけど、さて、何を記そうと言って、もう、その5つのレポ以上に語るものをワタシはもっていない。


いろいろと気になる部分はある。
主人公の外村くんが勤めるピアノ調律の会社には、どこの組織にもいそうなちょっと性格のねじ曲がった人もいないことはないのだが、その秋野さんだって、後半は好人物になってしまっている。もともとそうだったのだ、と言われれば、そうなんですね、と…。
和音と由仁の双子のうち、一人が突然ピアノが弾けなくなる。そんな病気(?)があるのかも知らないが、突然そうなってしまう原因には触れられていない。
そのお家がマンションであるせいか、ピアノがある部屋には厚手のカーテンが二重にかかり、床のカーペットも厚みがある。防音に配慮した結果だろうが、音はデッドになってしまう。母親の気遣いなのだろうけど…。
練習を厭わないというか、練習を練習とも思わないような和音に比べ、発表会などでは突然花が咲いたような演奏を行い、人気も賞もさらっていく由仁。そうした性格の違いは関係するのか…。
高校2年で板鳥さんがおこなった調律の様子から生家近くの森を思い浮かべ、調律師を目指そうとし、専門学校を出てあこがれの板鳥さんがいる会社に目出度く入社、2年、3年が過ぎようとしている、という時期に、外村くんが焦がれているのはピアノの調律一本なのはあまりにも“純”だ。
俗にまみれたワタシなど、スキな女の子は出てこないのか? と…何を期待してんだか! そういう物語ではないのだ!


そう、とっても“純”な物語なのだと読み終わって感じた。
外村くんの調律にかける思い、双子姉妹のピアノへの思い、故郷の弟や実は外村くんが自慢だったと知らされるおばあちゃんの生き方。そしてピアノの森につながる故郷の森とそこを歩く外村くん。どれもが“純”。


最後に、板鳥さんが目指す音であり、外村くんの指針にもなっている原民喜のことばを…
明るく静かに澄んで懐かしい文体、
少しは甘えているようでありながら、
きびしく深いものを湛えている文体、
夢のように美しいが現実のようにたしかな文体


(突然出てくる原民喜の名をどこかで聞いたような気がするという外村くんにはちょっと驚いた。)

ニックネーム: アーミー 投稿日:2017/03/05

「文章」というピアノの調べで癒されて

本屋大賞受賞作のせいか、作者のファンのせいか、
この作品の図書館の予約数はものすごかった。
やっと順番が回ってきて読むことができた。

まずは不思議なタイトル。
すでにステキなブクレポもあるので、あらすじは割愛するが、
この作品が
ピアノの調律師の青年の物語であることを知っていた。
けれども、実際に読んでみると、
ピアノの内部やその存在を深い森にみたてた作者の想像力に驚いた。
ピアノとは無縁の私だから、
その内部の構造となるとますます縁遠い。
そうか、そうか、調律のために蓋をあけると、
まるで木々がうっそうと茂った森のようになるのか、
調律のすんだピアノは森の息吹のような音もだすのか、と
いちいち納得する次第だ。

鍵盤を叩くとピアノ内部のハンマーヘッドが連動して弦を打ち音が鳴る。
これがピアノが音を奏でる原理だという。
ハンマーのフェルトは羊の毛ででき、弦は鋼から。
ここから、ピアノを羊と鋼と表現したそうだ。
主人公がピアノ(人生)という森で迷うという意味もあるという。

ピアノの調べが聞こえてきそうな文章で
人生を揺れ動く主人公の心の内部まで表現している。
ゆったりと癒される作品だった。

ラストで、古代中国では羊が物事の基準だった、という話が印象深い。
神への生贄しかり、
「美」や「善」という文字が羊からきていたりするというのは
なるほど、と思った。

この作品、2018年に映画が公開予定だそうだ。
ロケ現場は北海道だそうだから、
「森」にこだわったのかなと思う。
公開が楽しみだ。

ニックネーム: p-mama 投稿日:2016/12/03

読み終わった後も音が静かに鳴り響く

読み終わって幸せな気持ちになれる、音が静かに鳴り響き包まれるような、そんな素敵な物語。
あらすじは素晴らしいレポを書かれている3人の方と、内容紹介を参考にしていただいて。

もう物語の冒頭のから一気に引き込まれてしまった。
決して大げさな修飾がされているわけでもないのに、まるで森の中にすっと迷い込み、木々の匂いすら感じられる文章。
そして静かに鳴るピアノの一音。
言葉だけでこれができるなんて!
音が文章で現わせるなんて!

そして主人公の少年は、ただの体育館を深い森にしたピアノの調律に魅せられて調律師を目指す。
あまりにも素直すぎる少年が、地道に努力し、周囲の人たち、顧客である双子の女子高校生と関わりながら自分の求める方向を探していく。そんな成長物語を、作者は淡々とそして温かく見つめている。

人は成長出来るのだ。
今、格好悪いと思われがちな努力の積み重ねで、才能だけではなく成長していけるのだ。

読んでいる間ずっとピアノの音に包まれ、そして静かにエールを送られた気持ちになれた。また明日から仕事がんばれるかな…。

ニックネーム: hi2515 投稿日:2016/04/17

深ーい森

本屋大賞の発表は、東京のホテルの一室で知りました。そしたら、居ても立ってもいられなくなって、ホテルの近くの本屋さんに走り込んでました(笑)


彼女が、ご主人の仕事の関係で過ごしたと言う北海道を舞台に素敵な作品を作り上げて下さいました。


彼女自身がピアノを弾き、何よりも主婦、お母さんと何足の草鞋をはきながら自分のポジションを求めて飛び込んだと言う作家の世界で見事に羽ばたきましたね(^.^)


誰でも、そう思いながら自分の才能に気づかず、失敗を恐れて次のステップへ踏み出せないでいる多くの方々へのエールですね。


私も幼い頃に、ピアノを習いたかったのですが、何故か物わかりのいい父がそれだけは許してくれず、受験勉強、社会人としてバタバタしているうちに時期を失ってしまいましたが、ぼけ防止にこれからでも遅くはない気もしている昨今です。


さて、一人の少年がたまたま高校の体育館に置いてあったピアノの調律に立会い、すっかりその世界の虜になり、その成長を描いた物語です。


どんなお仕事でも、奥は深いと思いますが調律師と言うお仕事を読みながら、その深遠さに驚嘆です。


何事も興味と勉強の繰り返しですが、人は時としてせっかく築きあげた積み木を壊してしまいますよね。この主人公の外村君は、高校に行くためには、村を下り家族と離れて生活をしなければならない北海道の奥深い田舎で育ちました。


だから、大自然の中で自然を友達に育ったと行っても過言でない気がします。そんな彼がピアノに森を感じるとはその感性に驚きます。


ピアノの中にハンマーがある。それが、羊のフェルトで作られていることを初めて知りました。木で外層が整えられるているから・・・そこでグランドピアノの蓋を開けたら、翼の様で森をイメージで来たのかもしれません。出会った板鳥さんと言う調律師が凄い人で、淡々と仕事をこなしながら偉ぶる事もなく、世界で有名なピアニストを板鳥さんに調律してもらったピアノを弾きたいが為に呼んじゃうんですもの。


それまでこれと言ったすることを思いつかなかった外村は、その世界にすっかり魅せられ、多くの素敵な先輩やお客さんの中で成長してゆく姿が素敵です。


コツコツと積み重ねてつく日々の大切さを感じさせてくれる今と言う時代には、逆に魅かれる読者が多いのではないかと思います。


やはり、本屋大賞の作品は裏切らないでくれました。

ニックネーム: あきらパパ 投稿日:2015/10/14

こんなにもピュアで、優しさに包まれた本を読んだのは、いつ以来であろうか。

まーちさんのブクレポ(http://bookrepo.com/book_report/show/375323)を読み終えたとたん「+5あり!」をクリック。でもって、「+蔵書に登録する」もクリック。でもって、翌日、いつも行く本屋さんへGo! あれ、どこだ、ないぞ。店員さんに聞くと、あいにく品切れのようで…… じゃ、取り寄せ注文します! すぐに、入荷しましたぁ! と連絡が来るかと思いきや…… 2週間近くかかって、ようやく10月の連休前に手にすることができました。


仕事で最近刺々しく荒んでいた気持ちが、すーっと消えていく優しさに包まれました。


物語は、将来に大きな希望も展望もなく淡々と高校生活を送っていた17歳の少年・外村が、体育館に置かれているピアノの調律にたまたま立ち会ったのをきっかけに、調律師を目指すことを決意するところから始まります。
チョーリツは空調のことかと勘違いにもほどがある外村は、調律師・板鳥の生み出すピアノの音色に魅せられます。板鳥が生んだ音に、森の匂いを感じるのです。
板鳥から、興味があれば一度お店にいらしてみてください、と言われた外村は、行ってみたその日に板鳥に、弟子にしてください、と言ってしまうほどピアノに、そして調律に魅せられてしまうのです。この衝撃さは、ハンパないです。ピアノのピの字も知らない高校生を魅了してしまう板鳥の調律とは、どんだけーなのでしょうか。(著者・宮下さんの静謐な文章をおちゃらけたらいけませんよね。すいません。)
板鳥は、自分は一介の調律師で弟子を取る分際ではないがその代わりに、と調律師養成の専門学校を紹介します。外村は、高校を卒業すると家族を説得してその専門学校に進学し、調律の技術を学び、晴れて板鳥が勤める楽器店に就職します。そして、楽器店の先輩調律師たちから教えを受けながら、調律を依頼するお客さんとのやり取り・交流を通じて、一人前の調律師として成長していく姿が描かれていきます。


ストーリー展開は淡々としており、今どきの作品としては単調な部類なのかもしれませんが、それぞれのエピソードで描かれるピアノや調律への「思い」が、心に深く染み入ってきます。


音に対する感覚は一人ひとり違います。明るい音、と言っても活発な子供のように響く明るさなのか、大人の優雅さを醸し出す明るさなのか。また、調律自体に対するアプローチも調律師一人ひとりで違います。
外村は悩みます。自信を無くしそうにもなります。それでも、調律とピアノへの思いや情熱が消えることはありません。
謙虚に、真摯に、決してホームランを狙うことなく、あきらめることなく、少しずつコツコツと、自分の目指す道をしっかり歩いて行きます。
「調律師の仕事は、ひとりでは完成しない。そのピアノを弾く人がいて、初めて生きる。だから、徒歩で行くしかない。演奏する誰かの要望を聞くためには、ひと足でそこへ行ってはだめなのだ。一歩ずつ、一足ずつ、確かめながら近づいていく。(本書122頁)」
「音楽は競うものじゃない。だとしたら、調律師はもっとだ。調律師の仕事は競うものから遠く離れた場所にあるはずだ。目指すところがあるとしたら、ひとつの場所ではなく、ひとつの状態なのではないか。(本書147頁)」

結果をすぐに求め、それが思うように得られないとすぐに諦めてしまう今どきの若者(とステレオタイプな物言いですみません。)とは思えません。こんな直向きでピュアな好青年がいるとは。舞台設定が北海道だからでしょうか。


言葉で表すことが難しい「音」を素晴らしい表現で文章に表している作品、ピアノという“羊と鋼の森”の中を一歩ずつ歩いていく優しさに包まれる素敵な作品でした。まるで、ショパンのノクターン(夜想曲)第2番変ホ長調Op.9-2(https://www.youtube.com/watch?v=c5VvCViFI60)を聴いているかのように。
うれしい全品送料無料♪全商品5%ポイント還元!<a href="index.php?module=ecrlist&action=plist&it=BK"target="_parent">▼新刊・予約はコチラ!</a>
ご注意!ラッピング、お届け日の指定は承れません!
大量一括注文窓口はこちら!
出版社共同企画!もれなく100ptプレゼント!
BOOKFANのツイッターをフォローする♪
BOOKFANキャラクター大集合!LINEクリエイターズスタンプ配信中☆
特集一覧へ
ジャンルランキング