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本 朝が来る

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本-朝が来る
著者: 辻村深月 (著)
定価 ¥1,620(税込)
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商品情報

出版社名
文藝春秋
発行年月
2015年 06月
ISBNコード
9784163902739
版型
127×188mm
ページ数
346P
平均評価
(4.5)
: 1件
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ブクレポ
3件

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辻村深月 OFF

この商品について

2016年本屋大賞 ノミネート作!

内容紹介

「子どもを、返してほしいんです」親子三人で穏やかに暮らす栗原家に、ある朝かかってきた一本の電話。
電話口の女が口にした「片倉ひかり」は、だが、確かに息子の産みの母の名だった…。
子を産めなかった者、子を手放さなければならなかった者、両者の葛藤と人生を丹念に描いた、感動長篇。

※本データはこの商品が発売された時点の情報です。

ブクレポ  ( ブクレポについて

ニックネーム: p-mama 投稿日:2016/02/07

家族の形と人生観

直木賞候補にもあがったこの作品。
内容紹介を見るとまるでミステリーのようだ。
そして本の帯にある「号泣必死。直木賞作家の到達した圧倒的境地」これはいくらなんでも違うだろう、最後まで読んでそう思った。

子を産めなかった者。
子を産むか産まないか選択しないといけない者。
子を手放さなければならなかった者。
自分が親になることが嫌で仕方ない者。

そう、どれも”女”では無く、”者”。

子を持ち育てるのは”女”だけの問題でなく男女の問題・人間の問題として捉えたい。

特別養子縁組で出来た我が子。
親子三人で穏やかに暮らす栗原家に、ある朝かかってきた「子どもを、返してほしいんです」という一本の電話。それは子を手放さなければならなかった少女からの電話だった。

子を手放さなければならなかった者(この本では少女とその家族だ)の状況は、ついこの間TVで放送されていた「コウノドリ」とオーバーラップしてしまった。違うのは少女と相手の少年の間に「子をなすこと」の責任に関してとことん話し合わなかったこと。そうすべき大人が間に入らなかったこと。

それがこの小説の悲劇を生んでしまう。

「子どもを、返してほしい。」
それが子への執着だけではなく、その後に続く電話での言葉「返してくれないなら周囲に養子ということを話す。お金が欲しい。」
この言葉の裏側にある思い。
少女の転落の有様はまさにありそうなだけに痛々しい。

特別養子縁組については以前聞いたことがあったのだが、実際問題としてハードルは高いだろうと思う。
それは世代間の子を持つということに対するギャップだけではない。
日本という国が持つ民族意識であろう。
これはとてもむずかしい問題だと思う。どこの国にも固有の民族意識があり、それが女性差別や子どもの虐待・搾取が繰り返されているのだから。

「早く孫の顔がみたい。」と言った友人に「なぜ?」と聞いたら「赤ん坊が可愛いから。また育ててみたい」「それなら養子をもらったら?」「冗談でしょ。自分の子供が産んだから可愛いのだから!」50代の私たち世代でもこういう人がたくさんいる。そんな中で特別養子縁組に理解を深めるのは困難なことだろう。

私は「子を持たない。」という選択だってあると思う。
これは個々の人生観であり、選択であり、運命であるのだ。
そう選択したことを非難するなんて間違っていて、安倍総理の「産めよ育てよ」の発言を苦々しく思っている。

読んでいて苦しくなるような状況だったが、最後に「朝が来た。」
明けない夜はない。
必ず「朝が来る。」
読後が救われる内容だったのが嬉しい。

ニックネーム: まーち 投稿日:2015/08/06

本当に描きたかったこと

栗原清和・佐都子夫妻の家に、ある朝、電話がかかってくる。


「子どもを、返してほしいんです」


電話をかけてきたのは、片倉ひかりという女性。確かに彼女は、栗原夫妻の息子・朝斗の母親なのである。というのは、栗原夫妻は子宝に恵まれず、特別養子縁組で、ひかりが産んだ子どもと、“親子”になったのだ。
栗原家にやってきたひかり。しかし彼女に、清和は言ったのである。


「・・・・・あなたは、誰ですか」


子どもを渡せないなら、お金を用意してほしいとか、幼稚園に行っている朝斗を、小学生だと思っていること、何もかもが、6年前、別れ際に、特別に会うことになった(通常、両者が対面することはないらしい)ひかりの印象と異なっていたのだ。
ひかりが訪ねてきてから約1ヶ月後、栗原家に、警察官が訪ねてくる。栗原家に行ってくると言って出かけたあと、ひかりが行方不明になっていると言うのだ。しかし、佐都子は尋ねたのである。


「教えてください。この人は一体、誰なんですか」


この辺までが、確か、「王様のブランチ」で紹介されていた内容だったと思う。この展開だと、ひかりと名乗る女性の正体や行方などを描いたミステリかと思ってしまいそうだが、この作品で本当に描きたかったのは、そういうことではないことが、そのあとを読むとわかってくる。


警察が訪ねてきたところで、ひかりに関する謎からは、一旦、話が離れる。そしてまず描かれるのは、栗原夫妻が、朝斗の親になるまでのいきさつである。
いつまでたっても子どもができない佐都子に対し、彼女の両親が、病院に行くように言う。調べたところ、佐都子には問題がなく、夫の清和が、無精子症であることが明らかになる。不妊治療を試みたものの、成功せず、たまたまテレビ番組で観た、特別養子縁組を仲介する民間業者に興味をもつ。そして、佐都子たち夫婦の子どもとなったのが、朝斗なのである。


そのあとは、ひかりと、朝斗の父親である男子との出会いから、彼女が、栗原家を訪ねるまでの経緯が描かれていく。14歳で妊娠したひかり。気付いた時には、中絶可能な期限を過ぎていた。特別養子縁組を仲介する民間業者が所有するアパートで生活し、やがて出産。しかし、出産しても、「普通」の生活に戻ることはできなかった。その後彼女は、波乱万丈という言葉では言い尽くせないほど、厳しい生活を送ることになる。
それにしても、ひかりの両親というのは、本当にひどい。自分たちの理想通りに育たなかった娘を見放し、世間体ばかりを気にし、ひかりの気持ちなんて、全く理解しようとしないのだ。


特別養子縁組については、知らないことが多く、驚くことが沢山あった。意外なあたりでは、出産までの、ひかりの、アパートでの生活費は、栗原家が負担するということ。とにかく、特別養子縁組というのは、相当の覚悟がないと、成り立たないものだということが、よくわかった。


そして、子どもができない夫婦に対する、まわりの、無神経な言葉には、腹が立った。一番ひどいと思ったのは、特別養子縁組を検討していると打ち明けた、佐都子の会社の同僚の言葉である。


「うわぁ、まるで犬か猫だね」


孫が見たいという、佐都子たち夫婦の両親の気持ちはわかる。高齢の方たちは特に、「血のつながり」にこだわるというのも、なんとなくわかる。この作品の老親たちは、不妊について、すんなり認めていたからまだいいと思うが、私の家の近所の女性から、以前、とんでもない話を聞かされたことがある。彼女たち夫婦も子どもができず、検査したところ、問題があるのは夫だということが判明した。ところが、夫の両親は、自分たちの息子に、問題があるはずがないと、事実を認めようとせず、あくまでも、嫁に問題があると言い張ったというのだ。


栗原家を訪ねたあと、ひかりはどうなったのか。最後は、少しだけ救いのある終わり方になっている。


この本の紹介として、レポの冒頭で書いた部分が引用されることが多いと思うが、本当に描きたかったのは、内容紹介に書かれている、「子を産めなかった者、子を手放さなければならなかった者、両者の葛藤と人生」ということなのではないかと思った。


タイトルの「朝が来る」という言葉には、さまざまな意味が込められていることが、最後まで読むとわかる。

ニックネーム: もと。 投稿日:2015/07/14

読 ま な きゃ !!

実は、まだ読んでいないどころか書店で見かけてすらいないんですが、これは今、私が読まなければならない小説、自分に欠かせない物語なのだといういささか確かすぎる確信があります。未読の作品にここまで熱くなれているのも不思議なのですが、表紙の後ろ姿の女の子。
あの彼女に、これまたなんとも不可思議なほど惹きつけられるのです。
私は将来、女の子を産む運命なのしらんとも思えてくるほどです。


不思議な引力にみちみちた作品であることは疑いようのないものです。


期待しかありません。


ついに購入しました!また読んでから書き直します
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