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本 ある小さなスズメの記録 人を慰め、愛し、叱った、誇り高きクラレンスの生涯

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本-ある小さなスズメの記録 人を慰め、愛し、叱った、誇り高きクラレンスの生涯
著者: クレア・キップス (著)
梨木香歩 (訳)
定価 ¥1,543(税込)
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商品情報

出版社名
文藝春秋
発行年月
2010年 11月
ISBNコード
9784163733005
版型
--
ページ数
157P
平均評価
(4.5)
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ブクレポ
3件

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クレア・キップス OFF
梨木香歩 OFF

内容紹介

第二次世界大戦中のロンドン郊外で、足と翼に障碍を持つ一羽の小スズメが老婦人に拾われた。
婦人の献身的な愛情に包まれて育った小スズメは、爆撃機の襲来に怯える人々の希望の灯火となっていく―。
ヨーロッパやアメリカで空前の大ベストセラーとなった英国老婦人と小スズメの心の交流を描いたストーリーを、梨木香歩が完訳。

※本データはこの商品が発売された時点の情報です。

ブクレポ  ( ブクレポについて

ニックネーム: ムーミン2号 投稿日:2012/02/20

その文章は静謐にして破綻がない、奇跡のスズメの記録。

この本に、何かが誰かが大きく変わったりそこの場所が揺らいだりするような、ワタシのような読者がよく求め、いろんな本の中でも展開される劇的なことを求めても、そんなものはない。第二次世界大戦中のことであり、ドイツ軍の空襲に見舞われるロンドン郊外が始めの方の舞台だが、空襲で被害がどうとか、こんな苦しい思いをしたとか、そんな切々たる文章は皆無だ。著者も序文で「誇張を避けて」「ありのままの真実を伝える手段として、気取りのない文体を用い、シンプルにもの語ろうと文章を綴った。」と記しているとおりの文章なのである。
読み終わった時は、このハナシがフィクションなのかノンフィクションなのかと首をひねってしまったが、どうやら事実らしい。スズメの生態にはもちろん詳しくないので、スズメが音楽を奏でるなんて信じられない思いは今も変わらない。人とスズメがかくも親しく信頼し合って暮らせるものなのかなど、想像の域を超えてしまっている。まして、題名にあるように「人を慰め、愛し」・・・ここまでは分かる気がするが・・・「叱った、誇り高き」スズメなどよくできた物語だと思ってしまっても許してもらえるのではないか。それほどに希有な出来事だったのだろうと思う。スズメの寿命がどのくらいかは知らないのだが、足と翼に障碍を持つスズメが12年以上生きていたということもワタシには驚きだ。その間のスズメの幼い頃の様子、人間でいえば思春期を迎えた頃の様子、働き盛りあたりの様子、老境に入り、病気も患う頃の様子が、愛情が込められた眼差しで紡ぎだされている。
戦争中はその見事な演技と歌とで人々を慰めたこともあるスズメ=クラレンスだが、そのことについても殊更自慢げに綴られてはいない。スズメの気持ちに寄り添ったような記述が淡々と続いているだけだ。
本当のことなのだろうけど、全くのオドロキの記録と言わざるを得ないのだが、その文章は静謐にして破綻がない。12年以上連れ添ったスズメとの別離も実に淡々と綴られているだけだ。
訳は梨木香歩さん。抑えた筆致をそのままに日本語にしてくださっているように思う(原文は読めないので想像してみるに、だが・・・)。

ニックネーム: こたろう 投稿日:2011/05/31

1940年7月1日ロンドン郊外…

1940年7月1日ロンドン郊外で小さな奇跡がおきます。生まれたばかりで巣から落とされた障害のある小雀を育てるキップス夫人。小さな命は夫人の手当てで生き延び室内飼いのスズメとして個性(!)をのばしていきます。歌を歌ったり、芸をしたり、十二年以上にわたる交流の細やかな記録が端正で古風な文章でつづられていきます。梨木さんの訳文がいいです。あとがきで当時愛犬を亡くしていたとか。室内で一緒に暮らすと言葉を解すようになり個性も芽生えます。別れがいかにつらかったことでしょう。我が家のこたろうも十二歳と七か月を過ぎました(梨木さんの犬と同じ年)。蛇足ですが表現力豊かで歌を歌う犬です。生き物はかわいいです。

ニックネーム: Tucker 投稿日:2011/04/17

第二次世界大戦中のロンドン郊外…

第二次世界大戦中のロンドン郊外で、丸裸で目も見えていない生まれたばかりのスズメのヒナが著者に拾われる。

夫人は、ヒナを毛布でくるみ、暖かいミルクを与えたが、内心、翌日までもたないだろうと考えていた。が、ヒナは奇跡的に回復。それはスズメとキップス夫人の12年間にも及ぶ同居生活の始まりでもあった。

この話の主人公であるスズメのクラレンスは、日本のスズメとは異なるイエスズメという種類のスズメである。

イエスズメは頭に灰色の帽子をかぶり、頬の黒斑はない。頬の黒斑がない点では、ニュウナイスズメも一緒だが、こちらとも異なる種類である。日本のスズメに比べて人懐っこいが、米粒には興味を示さず、パンくずが大好物らしい。

最初、スズメが12年も生きるものなのか、と思い、少し調べてみたが、飼育下では14年生きた記録があるという。
野生だと2,3年程度の命だと言われている。それを12年も生きさせたという事実だけでも著者のクラレンスに対するこまやかな気配りがうかがい知れる。


著者は、クラレンスとの暮らしの中で、このスズメの特異な才能を2つ発見する。
一つは、芸人・・・もとい芸鳥としての才能、そしてもう一つは音楽家としての才能である。

前者は、空襲からの避難所で人々をなぐさめ、一時、かなりの人気者になったらしい。残念ながら後者の才能は、見知らぬ人がいる前ではほとんど発揮しなかったそうだ。

とかくこういう本では、過度に擬人化したりする傾向があるが、終始、感情的な記述は抑え気味であり、客観的な事実のみを伝えようとしている。
逆にそのような姿勢がクラレンスの「才能」を際立たせている。

ところで、このような話を聞く度に、どこまでが本能による自動的な行動で、どこからが本能を超えた行動なのだろうか、と考えてしまう。少なくともクラレンスは、著者を他の人間とは違う「個人」として認識、信頼し、愛情を示していた。また、偶然かもしれないが人間が取るような行動とそっくりのしぐささえ見せた。

過大評価も過小評価も禁物だが、個人的には鳥にも「心」は、存在すると思う。

クラレンスは1952年8月23日に老衰のために死亡している。
最後に一声、鳴いたそうだ。
(スズメ語で)著者の名を呼んだか、別れの挨拶をした、と思いたい。
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