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本 サラの鍵

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本-サラの鍵
著者: タチアナ・ド・ロネ (著)
高見浩 (訳)
定価 ¥2,484(税込)
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商品情報

出版社名
新潮社
シリーズ名
CREST BOOKS
発行年月
2010年 05月
ISBNコード
9784105900830
版型
--
ページ数
423P
平均評価
(5)
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ブクレポ
2件

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タチアナ・ド・ロネ OFF
高見浩 OFF

内容紹介

パリで平穏に暮らす45歳のアメリカ人記者ジュリアは戦時中にこの街で起きたユダヤ人迫害事件を取材することに。
しかしその事件が彼女の、そして家族の人生を深く、大きくゆさぶりはじめる…。

※本データはこの商品が発売された時点の情報です。

ブクレポ  ( ブクレポについて

ニックネーム: p-mama 投稿日:2014/08/03

知ること・伝えることが大切

映画を見ていたので、本は後追い。映画を思い出しながら読み進めた。

パリで暮らすアメリカ人ジャーナリストのジュリア。
彼女はヴェルディヴ事件60周年記念行事の取材を始める。
今では忘れかけられている第二次世界大戦中のフランスによるユダヤ人迫害事件。

「サラというユダヤ人の少女が弟を守るために4歳の弟を部屋に隠し鍵をかけた」このことが後の悲劇を呼び、サラの体験したヴェルディヴ事件が綴られる。
そしてジュリアの取材が進むにつれ夫の家族テザック家とサラが深く関わっていることが分かってくる。

真実が分かる時、テザック家、サラの家族、それぞれの人生が深く揺れ動く。
ジュリア自身も、アメリカ人としてのアイデンティティ・夫の関係・女性として母として生きること、彼女の人生も動いていく。

「鍵」を開けてしまったサラ。
サラは真実を知ってしまった。
そしてまた、自分の人生に「鍵」をかけてしまった。
暗示される「鍵」。
「鍵」をかけ真実を隠さないと辛いことがある。
でも「鍵」をあけ真実を知ること。伝えること。
それがきっと大切なのだ。

ニックネーム: こたろう 投稿日:2013/08/21

「自分が何も知らなかったことを謝りたいんです。」

1942年7月16日、早暁のパリで何が行われたのか?
十歳の少女の視点で物語ははじまります。訪れた警官。有無を言わせぬ雰囲気。青ざめる母親。とっさに寝室の壁の奥の気づかれにくい納戸に弟を匿い鍵をかけた少女。戻ってこれないとも知らずに……

ジュリアは45才のアメリカ人ジャーナリスト。フランス人と結婚しゾーイという娘をもうけ、パリに住んでいます。「ヴェルディブ」について取材して特集記事を書いてくれと仕事を依頼されます。60周年記念が迫っていると。
「ヴェルディブ」とは戦時中、占領軍のナチスの要請に基づきフランス警察が行ったユダヤ人を集め、屋内競技場に集め、のちにアウシュヴィッツに送った行為のことを、集められた競技場の名をつけてそう呼ぶのだそうです。前述の少女の体験がまさにそうでした。
取材の中で次々と、ジュリアは衝撃的な事実を知っていきます。当日要請の無かった二歳から十二歳までのパリ生まれのフランス国籍の子供たちも集めてアウシュヴィッツに送ってしまったこと、一万人以上が送られ四百人しか返ってこなかったこと。当時のフランスできちんとsの事実を教育していなくて知らないフランス人の方が多いこと。

太字で書かれた少女の体験はつらい思いをアパートメントの納戸に入れた弟に残したまま続いていきます。隠ぺいのため、両親とも離され子供たちだけで収容された施設から逃げ出す少女。運よく匿われた家でようやく少女は自分の名前を告げます。サラ、サラ・スタジンスキと。

ジュリアは家庭でも問題を抱えていました。夫ベルトランがずっと浮気をしていることです。そして気づいた自身の妊娠。打ち明けた夫からは想像外の冷たい反応が返ってきます。
このあたりの描き方が見事で読みごたえがあります。六十年前の出来事を調べながら自身の今の生き方についても、悩み考えていく一人の女性が丁寧に描かれています。いつまでもなじめないフランスの家庭。これからの生き方を探る毎日。その中で思いがけず、焦点を結んだ、夫の家族が戦時中に引っ越したアパートメントがサラとつながります。

サラも匿ってくれた老夫婦の協力でパリに帰ってきます。弟を隠したままの納戸に。
衝撃的なシーンの後、サラの章は語られなくなります。
まるで心を閉ざしたように。
その後ジュリアはサラが匿ってくれた老父に育てられ、やがてはアメリカに渡ったことを知ります。
そしてサラの成長には夫の家族の隠れた援助のあったことを知ります。

映画にもなっているそうです。
タイトルにしたのは、ジュリアが真実を知ってからの素直な気持ちを表した言葉です。
「ヴェルディブ」については1995年に当時のフランス大統領、シラクが正式に演説を行い謝罪しているそうです。それも知らなかった私でした。

物語として後半はサラの視点を避けてジュリアの行い、考えで進んでいきます。彼女がひとりの女性としてと決断した生き方が描かれていきます。そのあたりで少し緊密感が薄れた感があって残念ですが巧みな構成とドラマティックなストーリーそして読みやすい文章で、物語の世界に惹きこまれました。ややネタバレの内容になったでしょうか。

海外では今でも戦争を振り返って物語が書かれていることを、すごいなと思います。日本では書く人も書ける人も、読み手さえもいなくなっているのではないだろうかと、やや平和に慣れ過ぎた日本の現状を憂えました。
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