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本 室町無頼

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本-室町無頼
著者: 垣根涼介 (著)
定価 ¥1,836(税込)
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商品情報

出版社名
新潮社
発行年月
2016年 08月
ISBNコード
9784104750061
版型
--
ページ数
530P
平均評価
(3.5)
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ブクレポ
2件

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垣根涼介 OFF

内容紹介

ならず者の頭目・骨皮道賢は幕府に食い込み、洛中の治安維持を任されていたが、密かに土倉を襲撃する。
浮浪の首魁・蓮田兵衛は、土倉で生き残った小僧に兵法者への道を歩ませ、各地で民百姓を糾合した。
肝胆相照らし、似通った野望を抱くふたり。
その名を歴史に刻む企てが、奔り出していた。
動乱の都を駆ける三人の男と京洛一の女。
超絶クールな熱き肖像。

※本データはこの商品が発売された時点の情報です。

ブクレポ  ( ブクレポについて

ニックネーム: こたろう 投稿日:2017/02/07

垣根さんらしいこだわり

垣根良助さんの「光秀の定理」につづく二冊目の時代小説。すでにまーちさんがレポを上梓されています。


舞台は室町時代の京の都。浪人の子どもとして産まれた才蔵が主人公です。
油売りとして生業を立て、出会う浮浪の徒に襲われやむなく天秤棒を獲物に立ち向かっていたのが、その後の才蔵の生き方を決めてしまうとは思いもかけない事でした。
その後、土倉と呼ばれる金貸しの用心棒をしますが、襲撃に会い一人生き残り、その襲撃した輩たちの元締め、京の治安維持を任されている、その実悪党の元締めという顔も持つ骨皮道賢に拾われ、その後借金に苦しむ農民の相談役をしている蓮田兵衛に引き合わされます。
蓮田兵衛は才蔵を棒術の老師匠にあずけ十カ月の厳しい修業がはじまります。


六尺棒で水車に打ち込まれた五寸釘を水に浮いた船の上から打つ修業が始まりで、その後吹き流しのように木の枝から吊り下げた布の取り付けられた刃物をかわす修業をへて才蔵は目覚ましい進化を遂げます。


実際の物語の展開はその後の蓮田兵衛が企んだ一揆の顛末なのでしょうが、垣根さんらしいこだわりで描かれる修業場面がやはり一種見どころなのだと感じます。
五寸釘を船の上から打つ修業の進歩の度合いを成功率、つまり数値化して表現するのは前作の「光秀の定理」にも通じる部分かと感じました。


残念なことにその後の時代を左右するような大きな出来事、農民や浮浪の民を巻き込んでの叛乱の顛末がやや色あせて見えるのは何故でしょう。


時代を描くことより、これまでのピカレスクロマンと同じように、自分の思うままにイキイキと生きた男たちの姿を描くことのほうを垣根さんは好んだのではないでしょうか。


ですから修業中の才蔵の魅力的な相貌が、腕が上がって戦いの最中の描き方ではたしかに強くなっているのですが、その分魅力が増したかというと、逆に荒唐無稽な強さに感じられてしまいます。
あれですね、アニメ「ドラゴンボール」の最初のほうの小さな悟空がかわいくて徐々に強くなっていくのが魅力だったのに、その後の盛大に強くなって何度も生き返ってスーパーサイヤ人になってからは絵空事というか強さが伝わりにくくなった感があったのと似ているかなと。我ながら変なたとえですが。


第156回直木賞の候補に挙げられていましたが、ご存知のように恩田さんの「蜜蜂と遠雷」の前に屈しました。


何より強さにこだわる男の生きざまが魅力的です。
次作もこだわりの強い垣根節を期待しています。

ニックネーム: まーち 投稿日:2016/10/04

室町の動乱の時代を生きた男たち

室町時代中期、仕える主と所領を失った侍は、牢人となるしかなかった。才蔵の父親も、そんな侍の一人となってしまった。才蔵は、食うために、12の歳から働き始めた。
そんな彼は、京の油問屋の一つへ、奉公の口利きをしてもらい、天秤棒の両端に油桶を二つぶら下げて、洛中を売り歩いたのである。その天秤棒が、彼の運命を変えることになるのだ。


才蔵は、天秤棒を武器にして戦うことを覚え、腕を見込まれて、土倉の用心棒となった。その、法妙坊暁信が経営する土蔵が、京の治安維持部隊の隊長である、骨皮道賢という男の気まぐれで襲われたのだ。土蔵の用心棒たちが、次々と倒される中、孤軍奮闘したのが才蔵だった。道賢は、なぜか才蔵が気になり、殺さずに、連れ帰ったのだ。そして、才蔵を、蓮田兵衛という男に預けたのである。さらに兵衛は、才蔵を、唐崎の老人に預け、10ヶ月で、仕上げてくれるように頼んだのだった。


唐崎の老人というのは、六尺棒の達人なのだ。才蔵が武器にしていた天秤棒は、まさに、六尺棒と同じだったのである。兵衛は、才蔵を、一人前の六尺棒使いに育てようとしていたのだ。のちに起こる、未曾有の大乱のために。


才蔵の修行は、過酷なものだった。まずは、水車の羽根板に半ばほどまで打ち込まれている五寸釘を、川舟に乗った状態で、六尺棒で打ち込んでいくというもの。これが、想像以上に難しいのだ。しかし、少しずつコツをつかんでいき、ついに、第一段階を終了することができた。


しかし、それはまだ序の口で、そのあとの修行は、命がけのものとなったのだ。松の木にぶら下げられた吹き流しの下に縫い込まれた棒の両端に、短刀をを差し込む。10枚の、長さの異なる吹き流しが、琵琶湖の強風にあおられ、乱れ飛ぶのだ。才蔵は、その布に囲まれた場所に裸同然で立ち、短刀を六尺棒でかわし続けなければならないのだ。彼は、体中に深い傷を負いながら、修行を続けたのだった。


のちに、「吹き流し才蔵」と名乗るようになった彼は、兵衛を首謀者とした土一揆に加わることになったのだが、その戦いの中で、あの、苛烈な修行によって、戦う術が身についていたことに、あらためて気付いたのだった。


こうやって書いてしまうと、才蔵という青年の物語のように思われるだろうが、そうではない。この作品は、兵衛と道賢の物語でもあるのだ。二人は、見た目も立場も全く異なるのだが、二人とも、京の現状をなんとかしたいという思いを胸に秘めていたのだ。そんな二人が、一人の遊女を介して出会うことになる。彼らは、仲間でも友人でもなく、立場的には敵同士なのだが、お互いを認めあうようになっていったのである。しかし、兵衛が中心となって始まった土一揆が、二人の運命を分かつことになってしまうのだ。


室町時代中期という、小説などで、あまり描かれることのない時代の、3人の男たちの生き様を描いた大作だった。そして、芳王子(ほおうじ)という遊女の存在も欠かせない。


応仁の乱へと続く、混乱の時代を描いた作品だったが、史実に基づく内容ということで、道賢たちの戦い方が、その後の合戦の様相を変えることになったらしい。道賢も兵衛も、実在の人物である。
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