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本 本格小説 日本近代文学 下

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本-本格小説 日本近代文学 下
著者: 水村美苗 (著)
定価 ¥1,836(税込)
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商品情報

出版社名
新潮社
発行年月
2002年 09月
ISBNコード
9784104077038
版型
--
ページ数
412P
平均評価
(5)
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ブクレポ
1件

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本格小説 日本近代文学 OFF
水村美苗 OFF

内容紹介

夏目漱石の遺作を書き継いだ『続明暗』で鮮烈なデビューを果たし、前代未聞のバイリンガル小説『私小説from left to right』で読書人を瞠目させた著者が、七年の歳月を費やし、待望の第三作を放つ。
21世紀に物語を紡ぐことへの果敢な挑戦が、忘れかけていた文学の悦びを呼び招く。

※本データはこの商品が発売された時点の情報です。

著者情報

水村 美苗
東京生まれ。12歳で渡米。イェール大学仏文科卒業。同大学院修了後、帰国。のち、プリンストン、ミシガン、スタンフォード大学で日本近代文学を教える。1990年、『続明暗』を刊行し芸術選奨新人賞を、1995年には、『私小説from left to right』で野間文芸新人賞を受賞。また、1998年、辻邦生氏との往復書簡『手紙、栞を添えて』を刊行

ブクレポ  ( ブクレポについて

ニックネーム: こたろう 投稿日:2014/08/07

本格小説=恋愛小説でした。

美人三姉妹の三枝家と親しく接している家に(地所的にも)元男爵家の重光家があります。三姉妹が憧れた男性典之が亡くなり、姉妹たちと同世代の弥生が養子をとってあとを継いでいます。その息子が典之にうり二つの秀才、雅之でした。


三姉妹の冬絵、夏絵はそれぞれの娘たちと娶せたいと、心の中で思っていたのですが、夏絵のそれは下のよう子ではなく、自身の血筋を正当に引き継いだ長女、ゆう子のほうでした。


一方よう子は母たちに取り残され祖母と女中のフミコとの生活のなかで、間借りしている東家のわけありの末っ子、太郎と親しくなっていきます。
けれど、それは皆の交わる中に連れ出すには、はっきりと身分の差という壁があるのでした。


軽井沢の別荘の近く、追分に小さな別荘を建て、祖母とよう子は避暑をひっそりとそこで過ごすことになります。
そして何日かをにぎやかな軽井沢で過ごすのですが、小さな下男役をさせられる太郎に、胸を痛める祖母とよう子。
太郎にも人に言えない鬱屈が溜まっていきます。


フミコの語りで進められる、人々の物語は、千歳船橋の家が夫の北海道への転勤で動きだします。
太郎たちは住処をかえ、小さな町工場を手にするのですが、それは太郎がこき使われることを意味していました。高校も通えなくなった太郎は、女中を辞め勤めに出て、その後短い結婚生活と離婚を経験したフミコのアパートに転がり込みます。


それ以前に太郎とよう子は恋仲になり、追分の別荘で逢い引きをして、問題視されていましたが、思いはやまず、また二人で会うことになります。
そして太郎に捨てられ裏切られたと思いこんみ肺炎で入院したよう子。
彼女が選んだのは、重光家の跡取り、雅之なのでした。


家を飛び出し、フミコのもとに身を寄せた太郎はやがて運転手の口を見つけて渡米します。
しかしよう子と太郎の心はつながっていました。


没落していく重光家と三枝家の別荘を名前を出さずに買い取っていく太郎。
そして密かに逢い引きを重ねる二人。雅之は奇妙な愛情でそれを見守っていました。


そんな生活にも終わりが来ます。ふとしたきっかけでおこった夫婦げんかの果てに姿を消していしまったよう子。
必死で探す雅之トフミコ。太郎も駆けつけますが、見つかったときにはよう子はすっかり弱っていました。


その後、フミコと太郎の別の交わりが明かされて物語は終わりになります。


流暢で思い入れたっぷりに書かれた文章は物語をしっかりと支え、奥行きのある、ロマンティックな悲劇を最後まで支え盛り上げていきます。
まさに本格派の恋愛小説であり、時代や世相も織り込んで、圧倒的な存在感で迫ってきます。


よう子をめぐる二人の男たち、その危うい奇跡的な三角関係のバランスや、それを見守るフミコの胸中など、いろんな思いが去来して味わい深い語りになっています。


さて本格小説の元本は、イギリスのあの名作(と言っても私は十代のころに飛ばし読みして、記憶がほとんどないのですが)E・ブロンテの「嵐が丘」です。


太郎がヒースクリフ、よう子はキャサリン。雅之がエドガーという役どころになります。
嵐が丘を読んでいなくとも、楽しめる大きな奥深い物語だと思います。


上下巻で900ページ近い大作ですから、時間を作って浸るように一気読みするのがおすすめです。でないとちまちま読んでいると、気になって日常生活の支障をきたすように思います。


まさに「本格」という名にふさわしい力作でした。
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