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本 暗号解読 上

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本-暗号解読 上
著者: サイモン・シン (著)
青木薫 (訳)
定価 ¥680(税込)
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商品情報

出版社名
新潮社
シリーズ名
新潮文庫 シ-37-2
発行年月
2007年 07月
ISBNコード
9784102159729
版型
--
ページ数
340P
平均評価
(4.5)
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ブクレポ
2件

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青木薫 OFF

内容紹介

文字を入れ換える。
表を使う。
古代ギリシャの昔から、人は秘密を守るため暗号を考案してはそれを破ってきた。
密書を解読され処刑された女王。
莫大な宝をいまも守る謎の暗号文。
鉄仮面の正体を記した文書の解読秘話…。
カエサル暗号から未来の量子暗号に到る暗号の進化史を、『フェルマーの最終定理』の著者が豊富なエピソードとともに描き出す。
知的興奮に満ちた、天才たちのドラマ。

※本データはこの商品が発売された時点の情報です。

目次

第1章 スコットランド女王メアリーの暗号(“秘密の書記法”の進化/アラビアの暗号解読者たち/暗号文の頻度分析/西洋のルネサンス/バビントン陰謀事件)/第2章 解読不能の暗号(ルイ十四世の大暗号と鉄仮面/ブラック・チェンバー/バベッジ対ヴィジュネル暗号/私事通信欄から埋蔵金まで)/第3章 暗号機の誕生(暗号の聖杯/暗号機の発達―暗号円盤からエニグマまで)/第4章 エニグマの解読(鳴かないガチョウたち/コードブックの奪取/匿名の暗号解読者たち)

著者情報

サイモン・シン
1967年、イギリス生れ。ケンブリッジ大学大学院で素粒子物理学の博士号を取得し、ジュネーブの研究センターに勤務後、英テレビ局BBCに転職。TVドキュメンタリー『フェルマーの最終定理』(’96年)で国内外の賞を多数受賞し、’97年、同番組をもとに第1作である同名書を書き下ろす。第2作『暗号解読』、第3作『ビッグバン宇宙論』(以上新潮社刊)がいずれも世界的ベストセラーとなり、科学書の分野で世界トップクラスの高い評価を得ている
青木 薫
1956年、山形県生れ。京都大学理学部卒業、同大学院修了。理学博士。翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
書籍一覧 > 暗号解読

ブクレポ  ( ブクレポについて

ニックネーム: あきらパパ 投稿日:2015/02/07

暗号というものは、うかつな読者を誘惑するような悪魔的な独創性をもつ

ブクレポタイトルは、20世紀前半のアメリカが生んだ偉大な暗号解読者ウィリアム・フリードマン大佐の言葉だという(本書179頁)。彼は、アメリカ陸軍に存在した暗号解読部門である通信隊情報部長(通称SIS(Secret Intelligence Service))を務めており、このSISの解読チームが日本が外交通信として使用していた機械式暗号のひとつであるパープル暗号の解読を行ったという。ちなみに、Wikipediaによれば、パープル暗号という呼び名はアメリカ軍によるコードネームであり、日本での正式名称は暗号機B型(外務省用)とのこと。



この『暗号解読』では、暗号の発展史の概観と現代における暗号の重要性について書かれている。この上巻では、その前者がテーマとなっている。(後者は、続く下巻のテーマである。)
暗号の発展史には“進化”という言葉がピッタリとあてはまるという。内容紹介にもあるとおり、暗号は、単に文字を入れ替える、暗号表と呼ばれるようなコード表を使う、エニグマを使うなどと発展してきた。しかい、これはいずれも換字式暗号に過ぎないのである。換字式とは、「a」は“Z”、「b」は“G”などと別の文字に置き換える方法である。つまり、、カエサルの時代からナチス・ドイツの時代まで約2000年間の暗号の歴史は、紙と鉛筆で行ってきたか機械で自動的に行うかの“進化”に過ぎないのである。
とはいえ、長らく続いた紙と鉛筆の時代もなかなかのものである。単に、「a」は“P”、「b」は“G”などと別の文字に置き換えるだけから、「a」は“P”に置き換えさらに“F”に置き換えるなど二重の置き換えをしたり、文章における文字の頻出度に応じて置き換え記号を複数置く(つまり、aという文字は英文のおよそ8%を占めるので、aを表すために8個の記号を割り当てる。これにより「a」は“01”でもあり“36”でもあり“84”でもあり…“21”でもあることになる)など、手を変え品を変えて発展してきたのである。
このように、この『暗号解読』では、それぞれの暗号のしくみが詳しく解説されているので、私・あきらパパのような推理や謎解きが苦手な人でも、読み進むうちに自然と暗号への理解力が進む。物事は何でもそうであろうが、解ると楽しくなるものであり、この本も読んでいるうちにどんどんハマっていくこと請け合いである。


この上巻で興味をひいたのは、“ビール”暗号”というものだ(本書161頁~189頁)。19世紀のアメリカでの実話らしいが、トマス・ビールなる人物が2000万ドル相当の宝を隠し、3枚の暗号文書を残して二度と現れることがなかった、という話である。3枚の暗号文書には、それぞれ宝の隠し場所、宝の内容、宝の分け前を受け取るべき人物のリストが書かれているとのことである。この3枚の暗号文書のうち1枚は既に解読されており、宝はヴァージニア州ベッドフォード郡の採掘抗に埋められていることと、どういう宝なのかが判明している。宝を埋めた正確な場所は1枚目の暗号文書に書かれているとのことだが、分け前を受け取る人物のリストが書かれているという3枚目の暗号文書とともに未だ解読されていない。
トレジャーハンター気分を掻き立てられる話であるが、この本を読むまで、私・あきらパパは、この“ビール暗号”なるものを知らなかったのだが、テレビ番組で取り上げられたというような記憶もないので、もしかしたら日本でいうところの“徳川埋蔵金”のような話なのかもしれない(>_<)


もう一つ興味を持った、というよりは、へぇー、そうだったんだ、と思ったのは、ナチス・ドイツが使用した電気機械式の換字式暗号機械「エニグマ(enigma)」の解読物語である。エニグマとは、日本語に翻訳すると“謎”という意味とのことだ。
エニグマ暗号が出回り始めた頃、相当に複雑な暗号であったため、イギリスもフランスも解読不能と匙を投げていたらしいのだが、ナチス・ドイツの侵攻に脅かされ国家存亡の危機に立たされていたポーランドは、必死になって暗号解読を行い、マリヤン・レイェフスキという人物が解読に成功していたとのこと。だが、ポーランド侵攻直前にエニグマ暗号は強化され、ポーランドにとっては痛恨の一撃となってしまったという。
この本では、エニグマ暗号のしくみとその解読の取り組みについて詳しく書かれており、興味津々である。エニグマの解読成功者は、イギリスのアラン・チューリングとされているが、チューリングは、ポーランドのマリヤン・レイェフスキが手掛けた解読方法を発展させて解読に成功したとのことである。
ちなみに余談だが、もうすぐイギリスの俳優ベネディクト・カンバーバッチ主演の『イミテーション・ゲーム』という映画が公開されるが、これはアラン・チューリングのエニグマ解読物語である。映画を観る前に、この『暗号解読・上』で予備知識を持っておくのも良いかもしれない。

ニックネーム: 3ki 投稿日:2013/08/01

暗号解読の仕組みが、ど~んと分かります!

コードは、
と ば ひ 1 2 3
何のことか想像がつくだろうか。
わたしはソフトボールをやっていたときに、この「サイン」を使っていた。
監督から出される指示は、3つに分けられる。
意味のないダミー指示と、コードスタートを表す指示、そして、本来の指示である。
監督が胸を触り、肩を触り、鼻を触り、耳を触り、肘を触り、帽子のつばを触る。
すると、わたしには、なにがしかの指示が伝わり、その作戦を実行する。
敵はあらゆるパターンに備えはしても、解読は難しかったろう。大概1度しか対戦しない相手だったのだから。3年間を通じて、サインの変更は1度もされたことがなかった。

暗号。
そこには秘密の通信があり、その中を知ったものが、知らないものより優位に立つ。
戦う相手の作戦だったり、宝のありかだったり、現代ではこのインターネット通信に欠かせないものとしてもよく知られている。
その昔の暗号から順に解説し、第二次世界大戦時に使用され、その後、長く秘匿された暗号解読についてまでがこの上巻の内容である。
まずことわりがしてあるのは、この「暗号」の特性についてだ。
「暗号」は内容そのものだけでなく、製作や解読についても秘密となりやすい。そのため、分かっていることしか書けず、本書に異を唱えることができるものは、口をつぐむしかない事実を隠しているかも知れない、という。

小さい頃は無邪気に「山」「川」と忍者ごっこをしていた。
「風の谷のナウシカ」では「風」「谷」が出てきたし、「天空の城ラピュタ」では、何度「我を助けよ、光よ蘇れ!」と真似して言ったことか。呪文も暗号の一つだろう。
そのあと、ムスカが「ははは、読めるぞ!」と高笑いしたように、そこに秘められたものには黄金があり、力があった。そして、言語と大きく関わりがあった。

乱暴に言うと、暗号とは、言語の置き換えである。
アルファベットの並び順を変えるのもよし、言葉に文字を置き換えてもいい。
たとえば、
わたしは、にんげんです。
の暗号化には
わしにげで たはんんす
などというように、順を変えても良いし、
をちすひぬあごあどせ
というように、別の文字に置き換えても良い(シーザー暗号という)。
暗号の発信者と受信者が互いに承知していればいい。
しかし、一定のミステリーファンであるならば、ホームズの暗号解読で「英語でいちばん出現頻度が高いのは“e”」という台詞に記憶がないだろうか。
文字を置き換える「換字式」の暗号は、この頻度分析に弱い。ダミー文字や意図的なエラー、その他方法はいろいろとあるけれど、それが言語である以上、一定の法則からは逃れられないのである。そして、この方法こそが暗号の基本構造である。
暗号は、この「言語である」という特性の弱点を隠すことによって発達し、強化されてきた。
頻度分析が弱点ならば、それを均す工夫をすれば良い。
先ほどのシーザー暗号は、50音の1字ずらしだが、アルファベット、26文字すべて別字に対応するパターンをつくれば良い。そして、1文字ごとに別のパターンを利用すれば解読は困難になる。順番通りに使ったらすぐばれるので、そこで「キー」を用意する。借りにパターンA~Zまでの組み合わせをつくったとしよう。そのとき、キーを「MKI」にしたとする。するとその3つが指定するパターンを順番に使って暗号を組むことになる。
しかし、これでは、シーザー暗号が3つ使われているだけなので、3文字ごとに頻度分析法で解読が可能になり、解読できてしまう。それでは、と、いたちごっこの開発が繰り広げられた。

そのドラマの後半の舞台は、戦争が主になってくる。
ドイツ侵攻に怯えていたポーランドは、エニグマ解読をあきらめなかった。エニグマとは、先に説明した弱点を、時計の針のような回転数の違う円盤型スクランブラー(あみだくじのようなルートが描かれている。チキチキバンバンにも似ているような回路)とプラグボードという交換文字組み合わせを決定するスイッチを兼ね備え、天文学的数字の組み合わせを作り出すことのできる暗号製作機だ。
この「エニグマ」の登場によって、暗号解読は、言語学者から数学者の手に移る。
フランスが価値を理解せずにもたらしたエニグマ機の構造などの情報を元に、ツィンマーマンの数学的才能と忍耐強い努力が実を結び、ドイツが発するエニグマによっての暗号解読を可能にした。
しかし、ドイツも初期設定のまま使っているはずもなく、ツィンマーマンとポーランドの手に負えない事態になると、その情報をポーランドはイギリスとフランスに伝え、暗号解読を豊富な人材と財によって可能になるよう促した。
イギリスで登場したのはチューリングである。
煩雑化したエニグマ解読の立役者であり、イギリスの同性愛者として罰された天才数学者。最後には、永遠の眠りにつくリンゴを白雪姫よろしくかじった男。

どうにも暗号はドラマチックである。
歴史上の事件と大きく関わることが宿命づけられると同時に、秘密を暴きたくなる人間の習性にもマッチしている。とてつもなくわくわくする。
読んでいて、夏の暑いさなかなのに、鳥肌が立った。比喩ではない。実際に背中がゾワゾワしてきた。電車で読んでいると、乗換駅で降り忘れそうに何度もなった(今日だけで3回)。
さらに、言語という弱点と同時に、運用するのが人間である以上、人の癖、習慣、決まり、などが解読のヒントになってしまうというのも人の世を映していて面白い。

ちなみに、冒頭のソフトボールのサインは、
盗塁、バント、ヒッティング、1球目、2球目、3球目を表している。身体の部位を対応させているものだ。
と ひ なら、ヒットエンドラン、2 と ば なら、2球目バントエンドラン。1 と なら、次に単独盗塁。
打者の時に、球数指定のエンドランの指示が出るのが怖かったなあ。
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