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本 華胥の幽夢(ゆめ)

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本-華胥の幽夢(ゆめ)
著者: 小野不由美 (著)
定価 ¥637(税込)
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商品情報

出版社名
新潮社
シリーズ名
新潮文庫 お-37-60 十二国記
発行年月
2014年 01月
ISBNコード
9784101240602
版型
文庫
ページ数
351P
平均評価
(4.5)
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ブクレポ
3件

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小野不由美 OFF

この商品について

「夢を見せてあげよう」と王は約束した。だが麒麟が病に伏し、混迷を極める才国の命運は!? 全5編収録。≪完全版≫160万部突破!

内容紹介

王は夢を叶えてくれるはず。
だが。
才国の宝重である華胥華朶を枕辺に眠れば、理想の国を夢に見せてくれるという。
しかし采麟は病に伏した。
麒麟が斃れることは国の終焉を意味するが、才国の命運は―「華胥」。
雪深い戴国の王・驍宗が、泰麒を旅立たせ、見せた世界は―「冬栄」。
そして、景王陽子が楽俊への手紙に認めた希いとは―「書簡」ほか、王の理想を描く全5編。
「十二国記」完全版・Episode 7。

※本データはこの商品が発売された時点の情報です。

ブクレポ (レビュー)

ニックネーム: az44330 投稿日:2014/02/12

面白いのと、そうでもないのと。

泰麒の話は面白かったが、その他には理屈臭くて一読だけで十分な話もあった。共感できる話をもっと考えて、ストーリーを練ってもらいたいと感じた。
人それぞれなので、私とは反対の感想を抱く人も多いとは思うが…

ニックネーム: 蒼子 投稿日:2014/01/25

終わりのないものはない

どんなに豊かな国でも、どんなに素晴らしい王でも
いつかは必ず終焉を迎える。
天は、王の素質を持つ者を選ぶ。
だが、『選ぶ』だけで何の保証もしてくれない。
そんな世界で、各国の王達は自分の信じる理想を頼りに進む。


王は、天命を受けると不老となります。仙籍に入る官吏や武官もそうです。ですが、たとえ永い時間を生きられるとしても、『人』は『人』でしかないのです。悩み、苦しみ、間違う。いつだって、支えを必要としているのです。細く頼りない道を踏み外すことなく進み続けるには、手を引く者や横から支える者、後押ししてくれる者、そのどれもが欠けてはいけないのです。ですが、それは決して永遠に続くものではない。繁栄、衰退を繰り返す世界に意味はあるのか、天の意思はどこにあるのか・・・・。


さすが『十二国記』。こんなにも人生観を考えさせられる物語がこれまであっただろうかと、毎回思わされます。五つの短編がありましたが、『乗月』はいつ読んでもじんと胸に迫るものがあり、涙ぐんでしまいます。そして、『帰山』。後半ほのぼのとさせられるのですが、利広の心情を見ると物悲しく感じますね。終わりのないものは決してないのです。
そして、『華胥』。
王朝の終焉です。誰もが国のためにと力を尽くしていたのに、『想い』だけではどうにもならないと思い知らされる現実の厳しさ。青喜の言葉は、現代社会にも通じる重要な言葉です。




「責めるのは容易い。非難することは誰にもできることです。でも、ただ責めるだけで正しい道を教えてあげられないのなら、それは何も生まない。正すことは、何かを成すことだけど、非難することは何かを成すことじゃないんだって」・・・・・・(287p)




国内では非難しあう政治家たち。国外に目を向ければ、日本は中国・韓国など、国同士で非難しあっています。そして、身近な日常生活の中にも『非難』は必ずあります。そんな世の中で、どれだけの人が理解しているのでしょうか。非難することで他人より偉くなった気で、自分が正しいと思い込み、それが新たな非難を生むことを。そして私も、非難することに満足し、何も生み出そうとしない人間の一人なのだと痛感させられました。

ニックネーム: 3ki 投稿日:2013/12/29

夢は、いつも

ファンタジーに説教は要らないという人がいるらしい。
巻末の解説で、この話をアニメ化されたときの反応にあったものだという。
しかし、説教はともかく、実生活では感じ得ない状況の中で、「自分なら」と問い、答えを求めていくことこそ、ファンタジーの醍醐味だと思ってわたしは好んで読むのだと思う。

わたしは王では無いが、王にもなれるし、国の存亡をかけて戦うこともできる。大きな力を振るうことの怖さを、大きな波に飲み込まれる怖さを感じることができる。
それ故、わたしはこの「十二国記」に育てられた、という思いすらある。

本書は短編集だ。
これまでの大きな世界を彩る登場人物たちの、ちょっとした後日譚や、契機となった前日譚が収められている。多少は登場人物を伏されているものの、どちらかといえば、ファンサービスの外伝、といった趣だ。
しかし、問われているものといえば、この上なく身を正さずにはいられないような、生きる意味。
自分はこの世に、どんな役目を追って生まれてきたのか、その答えは自分の中に見いだすしか無い。


世界観について、その9「天命」
この「十二国記」という話の中核を為すものが天命だ。その最たるものが「王」という天命だ。
王は拒めない。
文字通り、「天」が天啓として麒麟に下し、人に授けた役目である。自ら拒むことはできない。天啓が下れば、その役目を辞することはすなわち死でしか無い。
最も国の中で王にふさわしいものに天啓は下る。ここでカクレクマノミを思い出すのだが、クマノミの集団の中の「メス」が一匹しかいないように。そして、クマノミは、そのメスを取り除くと、次に大きな一匹がメスへと変身するように、王が死んではじめて別のものに天啓が下る。
至高の御位を天から授かったにもかかわらず、人の身で返すような事は、死をもって以外に仕組みとしてできない。これは摂理であり、法則である。
「図南の翼」にもあったように、ここでは、臣下の理、王の理など、それぞれがそれぞれの役目を持ち、生きていこうという思いが強いのも特徴である。その意味では神頼みなどしないし、自分が自分の手で得たものを誇りに思う。そういうことを是とする世界が、すべてのものにではないにしろ、覗える。
ひどく潔いのだ。だから清々しくもあるし、背景に断崖の影が迫るようにも思える。少なくとも、天命であるが故に、王たちの生は、真摯にならざるを得ないのだ。


「冬栄」……「風の海迷宮の岸」「魔性の子」
戴国に王が選定され、少しずつ、朝が整う。
元、禁軍将軍なだけあり、驍宗は迅雷のごとく改革を推し進めている。一方、泰麒は、胎果であり、歳幼く、政のなんたるかも知らず、宰輔でありながらも「それは何なのか」と問う事しかできないでいる。
戴の冬は寒い。そのさなか、南国の漣に、礼を兼ねての使節として赴く任が王より下される。
そこで出会った王は、いう。
「王は役目、農夫は仕事」だと。そして、「仕事は自分で選ぶもの。お役目は天が下すもの」とも。
泰麒は、南国より春の気配を持ち帰る。

「乗月」……「風の万里黎明の空 上」「風の万里黎明の空 下」
芳国は、少しずつ沈む。
王が頂にいない故に。
その王を討ったのは、他ならない恵候らだ。
清廉潔白な王だった。その王の信を得ることはすなわち、穢れないと同義であったほどに。
しかし、過ちを赦さない国の法は苛烈に過ぎた。親類に不幸があり、農作業を休んだというだけで、極刑になるものもいた。数十万の民が法により命を失い、それに耐えられず、恵候は王を斃した。
かろうじて支えた朝を、形が整ってきたという理由で去ろうとしていた恵候に、慶国より使節が訪れる。
治めるものに書状を渡すため携えてきたのだが、恵候は宰相に渡すようにと拒む。自分は偽朝の王では無いから、と。
使節の長桓魋と話すうち、自分が、天命を失いゆく王をこそ慕い、見ていられなかったのだと気づいていく。

「書簡」……「月の影影の海 上」「月の影影の海 下」
陽子が慶国国王として登極後、その旅を助けた楽俊は、雁国の大学に入学していた。大学は、卒業すれば、その国での官吏になれるため、才覚あり、とされる国中の優秀なものが集まる場所である。イメージとしては、科挙の後すぐに官吏になるのでは無く、大学を経てから、というのに近い。
二人の手紙のやりとりは、青い鳥が行う。銀一粒で国を飛び抜け発したことばそのままを伝える、貴人の伝達手段だ。
そこで近況を伝え合う。
国の舵取りは、順風に推されるばかりでは無い。
異国で、しかも差別されがちな半獣の身(しかも、子どもくらいの背丈のねずみ!)で、母親を故国に置いてきているのに、心配の無いはずも無い。
しかし、互いを思いやりながら、少し背伸びをする。
心温まる一幕。

「華胥」……「風の万里黎明の空 上」
華胥華朶は、才州国の宝重だ。国のあるべき姿を夢で見せてくれる不思議な枝。その枝の見せる通りの国を築くと、王は麒麟に向かって言った。
それから20年、朝は、沈もうとしている。
税を下げ、賊吏を罷免したら国が立ちゆかなくなった。慌てて戻せば居直った。
なかなかうまく行かず時は過ぎ、「華胥の夢は、いっこうに近づかない」と、病んだ麒麟は言った。
麒麟が病む。それは失道を意味する。失道とは、天命により授かった王が、その資格を失うことを、天命を授ける役割の麒麟を通して示されることを言う。
病んだ麒麟は、いずれ死ぬ。王の得た天命は、麒麟より伝わったものだから、麒麟が死ねば王も死ぬ。それがこの世界の理だ。
王が国を立て直せばよし、そうでなければ、麒麟と王は一蓮托生なのである。
詳しく書くことは、ミステリ仕立てのこの話の興を削ぐのでしないが、この中に出てくる「責難は成事にあらず」ということば、すぐに陥りそうなだけに、きちんととっておきたいことばとして、深く刻まれた。

「帰山」……「東の海神西の滄海」「図南の翼」
利広と風漢が、倒れそうな柳国で出会う。
奏国、600年、雁国、500年。破格に長命な王たちによって、この国々は陰から支えられている。そして、それだけの永きを支えて尚、朝が斃れることを何時かのこととして思い描く。
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