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本 指揮官たちの特攻 幸福は花びらのごとく

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本-指揮官たちの特攻 幸福は花びらのごとく
著者: 城山三郎 (著)
定価 ¥529(税込)
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商品情報

出版社名
新潮社
シリーズ名
新潮文庫
発行年月
2004年 08月
ISBNコード
9784101133287
版型
--
ページ数
232P
平均評価
(4)
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ブクレポ
3件

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城山三郎 OFF

内容紹介

神風特別攻撃隊第一号に選ばれ、レイテ沖に散った関行男大尉。
敗戦を知らされないまま、玉音放送後に「最後」の特攻隊員として沖縄へ飛び立った中津留達雄大尉。
すでに結婚をして家庭の幸せもつかんでいた青年指揮官たちは、その時をいかにして迎えたのか。
海軍兵学校の同期生であった二人の人生を対比させながら、戦争と人間を描いた哀切のドキュメントノベル。
城山文学の集大成。

※本データはこの商品が発売された時点の情報です。

著者情報

城山 三郎
1927(昭和2)年、名古屋生れ。海軍特別幹部練習生として終戦を迎えた。一橋大卒業後、愛知学芸大に奉職、景気論等を担当。’57年、『輸出』により文学界新人賞、翌年『総会屋錦城』で直木賞を受け、経済小説の開拓者となる。吉川英治文学賞、毎日出版文化賞受賞の『落日燃ゆ』や『毎日が日曜日』『もう、きみには頼まない』等、多彩な作品群は幅広い読者を持つ。2002(平成14)年、経済小説の分野を確立した業績で朝日賞を受賞

ブクレポ (レビュー)

ニックネーム: hi2515 投稿日:2014/01/20

城山さんが渾身の筆力で語る戦争

城山さん自身、ご両親の切なる想いで、理系は兵役免除になると言う事でその道に進みながら、願いも虚しく海軍に志願し、海軍特別幹部練習生として終戦を迎えていらっしゃる。

実は、以前にも触れたが父も少年飛行兵に志願し、難関を突破してその地へ赴きつつ終戦を迎えたと言う経験の持ち主です。

60数歳で他界し、父と戦争について語る機会を持つ事が出来無かった事を残念に思いつつ、零戦には興味を持ち(と言うのは、女の子なのに幼い頃に父が作ってくれたプラモデルは戦闘機ばかり)、晩年丁度カラオケが流行り出し、当時自宅に備え付けた機械や温泉宿にはそのメロディーもないものの、一人で戦歌を延々と熱唱する父の姿が忘れられなかったからだと思う。

戦争経験者の方々は語るのも嫌だと言うお話もよく聞くが、想像に絶する辛酸を舐めつくし、国にも裏切られたと言う想いの方々も多いのだと思う。

世の中は戦争一色で、若き男子の多くは戦果に散る事を本望と考えるのが当たり前の時代を経験し、私達もそう軽々と語る事は出来ない気も致します。

しかしながら、大好きな城山氏の語る内容は実に静かで淡々としながら、その取材姿勢も敬服に値するものがあります。

心に痛みを持った人の傍にそっと寄り添いながら的を外さない語りはズシーンと心に響いてきます。

海軍兵学校で同期であった二人は一人息子であり、新婚さんで特攻隊としての先陣を切った関大尉と敗戦の詔勅も知らぬままに宇垣纒中将を乗せての最期の一撃へと旅発つ事になった中津留大尉は、その飛行過程で沖縄近海で艦船や米軍機に出会わぬ事に事情を察し、玉砕の途へ就く。

二人の心根も丹念に取材なさっており、軍隊生活の様子やその人柄が偲ばれ、涙が頬をつたう。

当時は指揮官が特攻隊員として出撃することは珍しく、ましてやその上官として宇垣中将への中津留氏のご両親の積年の想いが痛ましい。

余りにも淡々と書き連ねられた文章に、氏は多くの想いを込められていらっしゃるはずで読み落しを気にかけつつ、氏がこの作品を書く為に読まれた資料を参考に私ももう一度この辺の史料に触れてみたくなりました。

そうしなければならない大人としての責務を深く感じた一冊でした。

ニックネーム: アーミー 投稿日:2012/08/13

散りゆく花びら、散りゆく命

大東亜戦争が末期を迎える昭和16年ごろのこと。日本は秘密兵器として、日本陸海軍による「特攻」を実施する。神風特攻隊の二人の指揮官、関行男大尉と中津留達雄大尉は、海軍兵学校70期の同期生だった。同い年で一人っ子同士、おまけに妻帯者と、境遇もよく似た二人は、奇しくも特攻隊の中でも同じ運命をたどることになる。

特攻隊の兵士たちはほとんどが、予科練あがりの二十歳前後の青年兵。本来なら日本の未来を背負うべき年齢の青年兵たちは、自分の運命を知り悩んだという。片道分の燃料と爆弾をつんだだけのゼロ戦で一度飛び立てば、もう二度と生きて帰れないのは誰もがわかっていることだ。戦争状況が悪くなる中、果たして自分たちの死が何の役にたつのだろうかと、泣き、葛藤し、ケンカもしたという。

そんな部下の様子を知りながらも、あえて先導の指揮をとらねばならない指揮官の務め。妻帯者はこの辛い任務になるべくつかせないというのに、なぜか、関と中都留の二人が選ばれている。軍部人事の機密事項だったのか、一種の謎である。

真っ先に出陣した関大尉率いる「神風特攻隊」は見事に役目を果たした。ポツダム宣言を受託した日に飛び立った中都留大尉の特攻隊も帰還せず、二人は軍神となった。残された二人の母に対する世間の仕打ちは冷たかった。「多くの若者を死なせた特攻の指揮官の母」という立場は、子を思って泣きたいのに泣けず、耐え忍ぶしかない、辛い立場だったのだ。

指揮官は部下の見本である。部下が生と死を考えて、苦悶していたように指揮官も苦悶していたことだろう。指揮官だって23歳だ。この若者たちの一途さに頭がさがる。現代に特攻隊のような心意気をもった若者がいるだろうか。技術面や体力面もさることながら、精神面で「特攻隊」のような組織はもう出来ないだろうと思う。
“戦争賛成”という意味ではなく“一途に熱中する”という意味でだが。

日本が一致団結して耐え抜いてきたあの戦争は、自らの国民の命を武器に敵を倒す作戦に出るしかなかった貧弱な小国を想像させられる。どんなに言い繕っても、戦争は多くの人々を死なせ、不幸にし、そして人生を狂わせたのだ。指揮官であろうと、部下であろうと、その身内であろうと…。こんなに大きな犠牲があったことも忘れてはならない。もちろん、この犠牲を無駄にするわけにはいかない。

とても印象深い言葉が最後に載っていた。特攻隊員の藤井大尉のお母さん。百三歳まで生きたお母さんが最期まで言っていた言葉だそうだ。
「そんなことは無いと、わかってるんだけど、それでも何年かかかって帰ってくる気がするの」。
いつまでも待っている…。
これが海の藻屑と消えた軍神の母の本当の姿なのだと思う。

ニックネーム: トマス 投稿日:2012/07/26

終戦記念日に読みたい一冊

大分県宇佐市。

大横綱の双葉山の生まれ故郷であり、武運長久を祈る参拝者が絶えぬ「宇佐八幡宮」が鎮座する大分県北部の都市だ。

関行男大尉と中津留達雄大尉は、宇佐航空隊で実用機教程をともに過ごす。相容れぬ性格の持ち主だった二人は、神風特攻隊の第一号として、最後の隊員として、戦火に散る。

海を愛した中津留が、今でも泳いで帰ってくると想い、海を眺める年老いた母親。若く散った花の生き様と、残された家族の悲哀の対比が、城山ノンフィクションの乾いた悲しみを誘うフィナーレとなる。

戦争の悲哀を描いた作品を、終戦記念日に読みたい。
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