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本 白い衝動

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本-白い衝動
著者: 呉勝浩 (著)
定価 ¥1,728(税込)
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商品情報

出版社名
講談社
発行年月
2017年 01月
ISBNコード
9784062203890
版型
--
ページ数
339P
平均評価
(3)
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ブクレポ
1件

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呉勝浩 OFF

内容紹介

小中高一貫校でスクールカウンセラーとして働く奥貫千早のもとに現れた高校1年の生徒・野津秋成は、ごく普通の悩みを打ち明けるように、こう語りだす。
「ぼくは、人を殺してみたい。
できるなら、殺すべき人間を殺したい」千早の住む町に、連続一家監禁事件を起こした入壱要が暮らしていることがわかる。
入壱は、複数の女子高生を強姦のうえ執拗に暴行。
それでも死には至らなかったことで、懲役15年の刑となり刑期を終えていた。
殺人衝動を抱える少年、犯罪加害者、職場の仲間、地域住民、家族…そして、夫婦。
はたして人間は、どこまで「他人」を受け入れられるのか。
「孤人」に向き合うことはできるのか。
社会が抱える悪を問う、祈りに溢れた渾身の書き下ろし長編。

※本データはこの商品が発売された時点の情報です。

ブクレポ (レビュー)

ニックネーム: darkly 投稿日:2017/09/04

衝動とは「殺人の衝動」のこと。社会派の小説です。

何かの雑誌に紹介が載っていたのでなんとなく読んでみました。この作者の本は初めて読みました。

話は、最初からかなり不穏な雰囲気で始まります。
学校のカウンセラーの主人公千早の元に野津秋成という生徒が訪れる。千早に哲学的ともいえる質問をし、千早が答える中、最近起こった学校内での山羊への傷害事件の犯人が自分であることを告白する。
そして、「ぼくは、人を殺してみたい」と。

そのころ、その町では、「シロアタマ」と呼ばれる危険な人物が生徒の間でも話題となっている。実はこの「シロアタマ」と呼ばれる人物は、過去に3度凄惨な女性凌辱監禁傷害事件を起こし、服役後出所した入壱要であった。入壱は千早が学生だったときの教育実習生であり、後に入壱の精神鑑定にも関わることになる。

被害者の親族白井氏が、入壱の居場所を突き止め、ラジオ番組で住所を暴露したことから物語が一気に動き出す。白石、町の人々、千早、千早の夫、ジャーナリスト、秋成、入壱がそれぞれの思惑を抱えて。

入壱が死刑とならなかったのは、人を殺さなかったからですが、この物語は明らかに人を殺したが未成年だったために死刑にはならなかった神戸児童殺傷事件の酒鬼薔聖斗をモチーフにしています。また池田小事件の宅間の言葉も出てきます。

社会的に重大な事件を起こした人間が社会復帰した場合、社会はその人間とどのようにかかわっていくべきなのかが主な主題です。これはとても難しい問題です。

町の人々は自分の町にそのような人物が住んでいることが分かれば排除しようとします。これは主に二つの側面があります。一つは、その町が風評被害にあい、不動産価格が下がるなど経済的な理由、二つ目は本当に更生したのか分からないため、またここで同じような事件を起こすのではないかという心配。これは十分に理解できる心情です。

人間は、自分に理解できるものには安心感を覚えますが、そうでないものには不安を覚えます。生活苦により犯罪を犯した人には納得しても、訳の分からない理由で犯罪を犯した人間は許容できません。
なにか、カミュの「異邦人」っぽい感じもします。

一方、入壱のような立場の人間にとっては、刑に服し、社会復帰したのはいいが、どこに行っても居場所がないという状況となります。法律的には現在の彼にはまったく非がない正当ではない状況です。物語の中では入壱はそのような主張はしませんが。

ひょっとして都市伝説のように他の地域でもそういう話があったのかもしれませんが、私の住んでいる町のある場所(具体的な場所)で酒鬼薔聖斗が働いているという噂がありました。私の子供は当時小学生でしたので少し心配した記憶があります。単なるうわさだったのかどうかは未だにわかりません。

それともう一つ問題を提起しています。「私は多分殺人を犯すだろう」という人間をどう扱うべきなのか。具体的な行動や事件がなければ警察も行政も動けません。他人の心は絶対にわかることはない以上、解決の方法はないと思われます。将来攻殻機動隊のように事が起こる前に攻撃したり逮捕できる警察組織ができない限りは。

そのような中、千早はカウンセラーとして様々な葛藤を抱えます。決して解決しない葛藤を。

物語としては、一応、ある人物によりある解決策が提示されます。それが本当に解決とは思えませんが。そもそも解決策などあるわけがないとも思います。

この本は一見、エンターテイメントのように話がはじまりますが、話の面白さに重点を置いているわけではなく、結構真面目な本ですので、面白さを重視される方には向いてないかもしれません。
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