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本 密約 外務省機密漏洩事件

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本-密約 外務省機密漏洩事件
著者: 澤地久枝 (著)
定価 ¥1,188(税込)
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商品情報

出版社名
岩波書店
シリーズ名
岩波現代文庫 社会 136
発行年月
2006年 08月
ISBNコード
9784006031367
版型
--
ページ数
324P
平均評価
(5)
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ブクレポ
1件

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澤地久枝 OFF

内容紹介

沖縄返還交渉で、アメリカが支払うはずの四百万ドルを日本が肩代わりするとした裏取引―。
時の内閣の命取りともなる「密約」の存在は国会でも大問題となるが、やがて、その証拠をつかんだ新聞記者と、それをもたらした外務省女性事務官との男女問題へと、巧妙に焦点がずらされていく。
政府は何を隠蔽し、国民は何を追究しきれなかったのか。
現在に続く沖縄問題の原点の記録。

※本データはこの商品が発売された時点の情報です。

目次

発端/封印された会話/不発弾/自白→起訴/出廷/雷雨の法廷/相被告人/検察の論理/最終弁論/ひとつの幕切れ/告白1/告白2/新たな出発

著者情報

澤地 久枝
1930年東京生まれ。両親と共に「満州」に渡り、敗戦で引き揚げる。早稲田大学第二文学部卒業。中央公論社勤務を経て、ノンフィクション作家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

ブクレポ  ( ブクレポについて

ニックネーム: sasha 投稿日:2015/04/08

裁かれるべきは一組の男女ではなかった

1971年の沖縄返還協定において、本来であればアメリカが
地権者に対して支払うべき原状回復費400万ドルを日本政府が
肩代わりした。

1971年の沖縄返還協定における日米間の密約。国民の税金を
政府がアメリカにプレゼントする。当然、外務省では外部へ公表
の出来るような経緯ではない。それが漏れた。

持ち出したのは外務省勤務の女性事務官。持ち出させたのは
外務省詰めの新聞記者の男性。ふたりは国家公務員法違反
で起訴される。

その裁判を傍聴し、事件の真相に迫ったのが本書である。今では
ベテランのノンフィクション作家となった著者の第2作である。

佐藤政権末期に起こった機密漏洩事件は、「機密はない」と
主張し続けた国が裁かれるべき事件だった。本来であれば
日本版ペンタゴン・ペーパーズとなるはずの事件だった。

しかし、裁判の過程で問題はすり替えられた。女性事務官も
新聞記者の男性も既婚者だった。そんなふたりは特別の関係
にあった。これが「国家のスキャンダル」ではなく、「男女間の
スキャンダル」に変質した。

女性事務官は新聞記者の男性の強引な要求に屈しきれず、そその
かされたのだと主張する。それは新聞記者の「取材の自由」「報道
の自由」を逸脱する行為であると検察は非難する。

だが、そうだろうかと著者は疑問を呈する。仕事を持った40代の
女性が「好意さえ持っていなかった」男性の要求を突っぱねられ
ないものだろうか…と。

彼女は何かを役割を演じていたのではないか。「スクープの為
ならか弱い女性を食い物にする男」の犠牲者としての仮面を
かぶっていやしないか…と。

被告人となった女性に温かい視線を向ける著者ではあるが、
証言内容の分析は非常に厳しい。これが後に女性事務官を
知るというX氏との邂逅と彼の告白で、「か弱い女」の仮面が
剥がされて行く章に繋がるのだが。

このX氏の告白の章は秀逸。外務省の臨時雇いだった女性は、
異例ともいえる出世で次官や審議官付の事務官となる。もし
やその出世の裏側には…。

まるでカトリーヌ・アルレーの「悪女」シリーズを連想される
妄想が暴走しそうになった。

この女性事務官に関しては「世間が事件のことを忘れ、静か
な生活をしたい」と語っていたはずなのに結審後もマスコミに
登場して男性記者を非難する言動を繰り返しているんだよな。
やっぱり、何か変なのだ。

「おんなは被害者意識によって盲い、陰湿な逃げの姿勢に
沈潜しているかぎり、おのれ一人の人生のいわば囚人となる」

もし、女性事務官が男性記者を自分に繋ぎ止める為に貢ぎ物
のように文書を渡していたとしたらどうだろう。「そそのかし」は
該当しなくなるのでは…と考えてしまった。

政権にとってこんなに都合のいい被告人はいなかったのでは
ないだろうか。あらかじめ自身の罪を認めているのもあったが、
女の涙は利用できるものね。男女間のスキャンダルに問題を
貶めてしまえば、政権は傷つきさえしない。

「しかし、自力で外務省事務官のポストを得た四十路の女が、
人形のように相手の一方的な意思によって蹂躙されたという
のは、あきらかに誇張であり、ためにする嘘がある。そして
仮に、西山氏が「悪意の誘惑者」の一面をもっていたとしても、
哀れな被害者という意識に埋没することを自らに許せない
誇りを、蓮見さんにもってもらいたかったと思う。」

同性としての厳しさと優しさが、この表現から感じられる。
自ら「被害者」を演じることで女性事務官は自分で自分を
貶めてしまったのではないか。

尚、私は一番の被害者は発言の機会もなく、沈黙を通さ
ざるを得なかった男性記者の奥様だと思うわ。

骨太のノンフィクションは発行から30年近く経っても色褪せ
ない。
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