pagetop

本 はるかな国の兄弟

ほしい!に追加 twitter
本-はるかな国の兄弟
著者: リンドグレーン (著)
大塚勇三 (訳)
定価 ¥2,376(税込)
BOOKFANポイント: 110 pt
or
Tポイント: 66 pt (Yahoo!ウォレット決済利用時)

商品情報

出版社名
岩波書店
シリーズ名
リンドグレーン作品集 18
発行年月
1988年
ISBNコード
9784001150780
版型
--
ページ数
317P
平均評価
(5)
: 1件
: 0件
: 0件
: 0件
: 0件
ブクレポ
1件

新刊お知らせ登録一覧へ »

リンドグレーン OFF
大塚勇三 OFF

ブクレポ  ( ブクレポについて

ニックネーム: ムーミン2号 投稿日:2017/09/11

泣くなよクッキー、ナンギヤラでまた会おう

スウェーデンの児童文学作家であるアストリッド・リンドグレーンと言えば、『長くつ下のピッピ』や、最近アニメ化された『山賊の娘ローニャ』などが有名だろう。


岩波書店からは「リンドグレーン作品集」として現在全23巻が出版されており、今も手に入るのだから人気がずっと続いている、と判断できる。


昔むかし、高知子ども劇場の読書会で知り合ったお母さんに、リンドグレーンならこういう作品もあるわよ、と紹介されたのが本書であり、『ミオよ、わたしのミオ』であった。その当時か、それからしばらくして読んだはずだが…という話はCut!





足が悪く、台所のソファーで過ごすしかないクッキーには、自慢の優しくも美しいお兄ちゃんのヨナタンがいる。いつもお話をしてくれて、慰めてくれる。もうすぐこの世から離れなければならないことが分かっていて不安がっているクッキーに、ヨナタンは優しく「泣くなよクッキー、ナンギヤラでまた会おう」と言ってくれるのだが、そのナンギヤラにはヨナタンの方が先に行ってしまった。火事の中、クッキーを助けるための自己犠牲だった。そしてほどなくしてクッキーもナンギヤラに旅立つ。


ナンギヤラ、とは死者が行くはるかな国なのだろうか。しかしそこは美しい国ではあっても、彼らが住む<サクラ谷>はまだしも、隣の<野バラ谷>はテンギルという侵略者に苦しめられていた。


その地(サクラ谷)では、野バラ谷を救うべく組織が作られ、ヨナタンは既にその中核的人物になっていた。彼は野バラ谷に潜入し、囚われのリーダーであるオルヴァルを救い出す密命を受けて出発する。


ある日、ヨナタンの叫びを聞いたように思ったクッキーは、居ても立っても居られなくなってヨナタンの後を追う。その道中でサクラ谷にいる裏切り者の正体を知ったり、野バラ谷で運よく助けられたりと冒険しながら、ヨナタンにも巡り合い、二人して仲間とともにテンギル軍に立ち向かう。


それは恐ろしいことだった。できれば逃げ出したいことだった。クッキーだけじゃなく、ヨナタンだってそう思っていたし、野バラ谷やサクラ谷の仲間だってそうだ。


けど、彼らの気持ちは「どんなに危険だって、やらなきゃならない物事がある。そうしないならば、もう人間じゃなく、けちなごみくずになってしまう」というものだったのだ。


テンギルは暴力とともに、いにしえから生息する竜(カトラ)を操る角笛を持ち、そのカトラをもって制しようとする暴君だ。しかし、野バラ谷の仲間たちはこう思っている。「自由のために戦い、そして団結している人間は決して征服できない」。


多くの犠牲者を出した戦いで、ヨナタンはカトラの火炎に当たり、ナンギヤラでの命も少なくなってしまった。


決して兄と離れたくないクッキーは、さらにはるかな国・ナンギリマへと向かうため、ヨナタンを背負って谷に身を投げるところで幕となる。





野バラ谷やサクラ谷は、まるで西欧の中世を思わせるような雰囲気がある。特にテンギルに制圧されている野バラ谷は、その周りを高い塀で囲い、中世の城郭都市を思い起こさせる。


さらに、その戦いで亡くなったサクラ谷や野バラ谷の人たちが向かうというナンギリマでは、もっと過去にさかのぼったような共同生活をしているらしい。





こういった設定、展開がどういう意味をもっているのか、ワタシにはわからない。


スウェーデンが、ご近所のフィンランドのような独立を勝ち取っていく歴史がかつてあったわけではない(ナンギヤラで兄弟が暴君と戦う姿勢を見せるところからあと、ずっとシベリウス作曲の「フィンランディア」が頭の中で流れていたのだけど…)。人が亡くなって行く先が、近・現代から中世のような時代へ、さらにそこでも亡くなってしまうと更に古い時代へとさかのぼっていくのを、そういう共同で過ごす時代を作者が理想としていた、と考えることもできようし、執筆された年代(1970年代の初め)の影響もあるのかもしれない。


一方でそんなことを思いながら、一方では手に汗握るような物語の展開を楽しんでいたのだけども、リンドグレーンという作家さんの幅の広さ、には脱帽するしかない。ピッピのような奇想天外なストーリーと登場人物で子どもの人気を得たかと思えば、ローニャのような魅力的な女の子を登場させ(しかも山賊の娘として)、そしてこの(語り口は柔らかいけども)シリアスな物語…。他にも読めていない本はたくさんあるので、リンドグレーン・ワールドにいつか舞い込みたいものだ。
うれしい全品送料無料♪全商品5%ポイント還元!<a href="index.php?module=ecrlist&action=plist&it=BK"target="_parent">▼新刊・予約はコチラ!</a>
ご注意!ラッピング、お届け日の指定は承れません!
大量一括注文窓口はこちら!
出版社共同企画!もれなく100ptプレゼント!
BOOKFANのツイッターをフォローする♪
BOOKFANキャラクター大集合!LINEクリエイターズスタンプ配信中☆
コミック全巻セットはこちら★
特集一覧へ
ジャンルランキング

絵本・児童書のランキング

ざんねんないきもの事典 おもしろい!進化のふしぎ

今泉忠明(監修)


続ざんねんないきもの事典 おもしろい!進化のふしぎ

今泉忠明(監修)


きょうのおやつは

わたなべちなつ(さく)


ランキング一覧へ