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本 『秘密の花園』ノート

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本-『秘密の花園』ノート
著者: 梨木香歩 (著)
定価 ¥604(税込)
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商品情報

出版社名
岩波書店
シリーズ名
岩波ブックレット No.773
発行年月
2010年 01月
ISBNコード
9784000094733
版型
--
ページ数
71P
平均評価
(4)
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ブクレポ
1件

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梨木香歩 OFF

内容紹介

誰からも愛されることなく、「ひねくれて」育ったメアリは、荒涼としたムアに建つ屋敷で、うち捨てられた「庭」に出会った。
彼女は、従兄弟のコリン、友人ディコンとともにその「庭」を美しい「花園」へと甦らせていく…。
作家梨木香歩が「庭」とともにたくましく甦る生命のプロセスに寄り添い、名作の世界を案内する。

※本データはこの商品が発売された時点の情報です。

ブクレポ  ( ブクレポについて

ニックネーム: こたろう 投稿日:2016/06/02

ノートとありますが、これは「秘密の花園」の評論です。

以前、「罪と罰を読まない」という本のレポを書いたことがあります。
あれは作家の三浦しをんさんや吉田篤弘、そして翻訳者の岸本佐知子の三人が、読んでいない大作『罪と罰』について想像をめぐらして議論するという変わった一冊でしたが、この「秘密の花園」ノートを読んでその時のことを思い出してしまいました。


梨木さんが緻密に言葉を選んで語る「秘密の花園」 私は読んだことがないんですね。
ですが、なんだか自分で読むよりも深く理解できたような、錯覚におちいってしまいました。
それくらい丁寧に作品世界に入り込んで、寄り添って書かれた作品論だと感じたからです。


でも、困ってしまいました。このノートを読むと「秘密の花園」を読みたくなるのですが、いい年のおじさんが図書館で借りるのも、本屋で買うのもなんだか気恥ずかしくて実行に移せないからです。


さて、そんなこととは別に、このノートのなかで梨木さんは主人公のメアリがインドで両親から愛情をかけられずに育ちます。そしてコレラで両親をはじめ屋敷のすべての人々が死に絶え、メアリは誰もいない屋敷のなかで小さな一匹のヘビと向かい合います。


ヘビは「宝石のような目でじっとメアリを見ていました」それまでメアリには誰からも「じっと見つめてもらう」という経験はなかったと思われます。(中略)実際、彼女の心象風景には、温かなぬくもりを分け与えるような「生き物」は存在しなかったのでした。


そんな孤独な少女は奇跡的に発見されてイギリスのお屋敷に引き取られれます。
ところがそのお屋敷、叔父のところでもメアリは歓迎されません。メアリ自身も外見をかまわない感じの悪い、珍しく「憎たらしい子供」と描かれています。
貧弱な体つき。顔色は悪く、痩せこけ、紙も生気がなく頭部にべたりと張り付いていて……
少女小説の主人公としてはあり得ない設定ですが、それでも読む人にいやな気分を与えない何か不思議な雰囲気を持っている、と梨木さんは書いています。


その後、メアリは屋敷の中を歩き、ヒミツの花園と寝たきりの少年に出会います。


緻密に計算された、というより奇跡的に書かれる際に心理的な深みをも、ふくんだ象徴性が作品世界に付与されたような仕上がり。
屋敷の簡単には入れない庭とその庭を訪れる病んだ少年と心を病んだ少女。その庭を人知れず守っていた庭師。そして遠慮しないで物を言うメイドのマーサ。その家族で重要な役割を果たすマーサの弟のディコン。母親のスーザン。その三人に割り当てられた役割り、などなど、梨木さんは鮮やかに謎解きをする名探偵のように「秘密の花園」のそれこそ秘密を暴いていきます。


たった70ページ余りの薄い本ですが、一つの物語に込められた秘密を、その緻密な仕掛けを漏らすことなく説明し、理解へいざなってくれる一冊でした。
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