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ミシマ社について

三島社長

■そもそも、ミシマ社を起業されたきっかけはなんですか?

もともと編集者として、本を100冊以上作る中で、作り手として「自分が思い入れをこめた本だけを作りたい」って気持ちがずっとありました。でも会社に所属している限り、自分の思い入れだけで本を作ったり販売していくことが難しいような状況も当然あるわけで、そこがずっとジレンマだったんです。

そうやって悩んでいたある日、寝てたらパッと目が覚めて「そうか、自分で会社作ればいいんだ!」ってひらめいちゃったんです。それがきっかけですね。あとは、最高に楽しい仕事だと思っているこの仕事を、これからの若い人たちと一緒にやっていけたら最高だろうな、という気持ちもあって・・。そういった箱を用意しようとすると、やっぱり既存の箱を使うよりはゼロから立ち上げたほうが早いし、面白いと思ったわけです。

■編集者時代に、そういう気持ちにさせたきっかけの本はありましたか?

今ふりかえってみると、糸井重里さんの『インターネット的』と齋藤 孝さんの『会議革命』が引き金ですね。
こういった本をつくるのは簡単じゃなくて、ものすごくエネルギーも時間も使うんですけど、それをクリアすることで見えてくる世界がまったく違ってくるんです。
なので、毎回そういう本作りをしたいってのがありましたね。

■ミシマ社と他の出版社さんとの大きな違いってなんですか?

まずは、すぐに動けるってことじゃないですかね。判断とアクションが同時におこせるフットワークの軽さは売りですね。
日々起こる新しいことを、すぐに形にできるのが強いと思います。

■となると今の規模がベストですか?

MAXで10人以下と思ってます。これは立ち上げ当初から思っていました。今はまだわからないですけど、人数が増えたために段々こじんまりしていく気もします。
既に数多くの出版社があって、成功されている先達がいらっしゃるので、それらのいい所を学びとっていけたらと思ってます。
自分としては、こういう小さな出版社がたくさんあるのがベストだと思います。

ミシマ社で働く人について

インタビュー風景

■現在の規模で成功するためにも、現在のメンバーもきっとかなりの精鋭揃いなんでしょうね!

うーん・・。変わった人間が多いのかな?

■変わったというと?

お笑い芸人を目指していたけれど、3ヶ月で挫折して電気屋さんでアルバイトをずっとやってた人間がいますよ。
求人をしていない時だったのに、ミシマ社を見つけて面接してほしいって電話をかけてきたんです。
「募集はしてない」って断ったんですけど、深夜バスで大 阪からかけつけてくるって言うんで面接したんですよ。
全く採用するつもりなんかなかったんですけど・・でも、会ってみたらすごく面白い人で、うちの営業に向いていると思って、思わず採用してしまいました(笑)

本のイメージ

■すごい採用のしかたですね(笑)。他のメンバーの方とは、どのように?

実は、今のメンバーの中に、もともとの知り合いというのは全くいないんです。
元・取次会社の営業とか、元・書店員の女性とか、出版社を辞めてフリーライターをしていた者とか・・。
自分が会社を立ち上げたことがきっかけとなって連絡をくれたりして、知り合うこ とができたんです。

■ミシマ社の独特なポップ(本紹介のイラストやメッセージ)はその元書店員さんが書かれてるんですか?

そうですね、彼女はもともと文芸書を売るのがとっても上手で、有名な書店員だったんですよ。
うちでは、“仕掛け屋チーム”の主力としてがんばってもらっています。

■“仕掛け屋チーム”?

日本で初めての部署じゃないかと思いますよ(笑)営業とかでは面白くないなって思って、そういう部署名にしました。

■具体的にはどんなお仕事ですか?

今「ミシマ社フェア」を色々な書店さんでやっていただいているんですけど、売場を飾りつけるPOPやパネルを作ってもらいましたね。

オフィスの風景

■“仕掛け屋チーム”自らが各書店にフェアのお願いに行くんですか?

“仕掛け屋チーム”って現在、彼女一人なんですよ(笑) なのでそこは営業チームと連携して進めています。ただし彼女にも書店営業は少しやってもらっています。
実はうち、誰がどこの部署とか関係なくて、大きな会社のような明確な部署分けってしたくないんですね。
全員が、全部のチームに所属している、という意識で各自が、それぞれに得意分野で、互いをカバーしながら動いてますね。

■なるほど! さすが精鋭揃いですね!

精鋭・・と言うことにしておいてください(笑)

どのように本は出版されるのか、プロの声

三島社長

■「本」が作られるきっかけってどういったことなんですか?

本の作られ方や企画の立て方に関しては、マニュアルって物がまったくなくて、そのつど1冊1冊違いますよ!
企画自体がいろんな形で、発案されますしね。
たとえば、移動中、歩いているときにふとオモロい企画を思いつくことがあります。
「そうだ、あの著者にこのテーマで書いてもらったら、絶対オモロい本になる!」とか、逆に「このテーマで本を書くなら、この著者にお願いするのが一番オモロくなるはず!」とか。

■その企画を著者にもっていくと。

そうですね。で、そこから初めて“本作り”が始まるんですよ!
著者に持ちかけるための企画って、本当にこちらが勝手に思い描いたものなんですね。
そこからの対話で、当初の内容から全然違う方向になってしまうこともある。でも、それが一番楽しいんですよ!
逆に、企画書どおりの本って、一番楽しくない、と思っていて、企画書のイメージをいかに越えられるかが勝負ですね。

■著者の方と、どれだけ対話できるかが重要になってくるわけですね

大きな方向が決まって、そこから構成や見出しをつけるのも一緒にやっていくんですよ。その作業が途中で行き詰って、テーマを思いきって変えたほうが良いと判断すれば、当初の企画と違っていても大きく流れを変えてしまうこともあります。

■そこには、著者との衝突はないんですか?

そうですねぇ。ただ衝突とはいっても“面白い物を作りたい”って言う部分では共通しているので、問題はないですね。

アマチュア論。の表紙

■ミシマ社発行の書籍の中で『アマチュア論。』という本のタイトルが逆さまなのがすごく気になったんですけど、これはどうして逆さまにされたんですか?

これはデザイナーさんのアイデアだったんですよ。
「アマチュアこそがもっている強さっていっぱいあるんじゃないか」っていうことを訴えている本で、じゃあアマチュアじゃないとできないことってなんだろうって考えたときに、「ちょっと世間の常識をひっくりかえしてみたら、それが見えるんじゃないか?」ってなったんですね。
まさに、この本のコンセプトをビジュアル化できた装丁なんですよ。

■単純に、本棚に反対向きで差してしまいそうですもんね

それがけっこう、本屋さんでも逆さまにされてるみたいですよ。いや、どっちが正しい向きかわかんないって(笑)

■やっぱり!

書店員さんだけじゃなく、お客さんもきれいに"反対"に並べ直してくれるんですって(笑)

■この『アマチュア論』についての読者の反応はいかがですか?

この装丁やコンセプト・発想が良くも悪くも奇抜だったので、結構若い世代からの反応は良かったですね! これでミシマ社を知ってくれた人たちも結構いらっしゃったんですよ!

ただ、一方で、年配の方からは「この装丁はあまりにもちょっと・・」という率直なご意見を頂戴してしまったり(笑)

■今後、ミシマ社としての夢はありますか?

書籍

まずは、1冊1冊を丁寧に思いをこめて作っていくことが基本で、それを続けていく中で「ミシマ社の本だったら読む」って人を全国に増やしていきたいですね。

ミシマ社では、ビジネス書・人文書など、特定のジャンルにこだわらず、内容として面白い本をいろいろ刊行していきたいんです。

なので、好きなミシマ社の本だからという理由で、例えば、今まで興味がなかったビジネス書を読んでくれて、それがきっかけで他の出版社さんが出されている別のビジネス書を読むようになる、なんてことがあればとってもいいことですし。 "本自体が持っている面白さ"っていうのをたくさんの人に伝えていきたいですね。

これが、ここ数年、これからもきっと夢ですね。

1冊1冊、最大限の思い入れを込めて作っているので、ぜひ手にとって読んでください

ミシマ社の皆様ありがとうございました。(ブークス取材陣)

★次回予告

次回は、株式会社アルテスパブリッシング様におじゃましてきます♪

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