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熱血会社員ひとみの教えて!○○!
Vol.5 教えて紗戀さん!手軽に自分らしく書道を楽しむ方法ってなぁに?
ひとみの疑問

最近、書道が心をリフレッシュさせる大人の習い事として注目されているけど、書道って難しそう。
書道の個展に行った時も面白さを感じるのに一苦労だった。
もっと手軽に自分らしく書道を楽しむ方法ってないのかな?

今回は、女性ならではの感覚で書かれた書道の作品集『紗戀 Saren』の著者であり、同世代の女性を中心に圧倒的な支持を受け、ヨーロッパでも高く評価されている書道家・紗戀さんにお話を伺いました。
紗戀さんから書道の楽しさや書に込める想いをブークスの女子力向上部員・ひとみが学んできました!
ブークスでのアンケートを実施した結果、書道を習ってみたい女性が多数!ということで、書道家インタビューを連続でお届けします!

PROFILE

永田 紗戀(ナガタ サレン)
1981年千葉県浦安市生まれ。祖母のすすめで3歳から筆を持ち数々の書を学ぶ。
21歳で師範免許取得後フリーの書道家として活動開始。
詩から描きその想いを書に詰め込むという書道の枠を超えた自由な雰囲気が多くの女性から共感されヨーロッパでも支持されている。
2009年長女出産。現在、保育園に預けながら仕事と育児の両立をしている。

公式サイト:http://www.saren.net/


代表著

紗戀 Saren
私はここにいる Here I am
勉強がキライなあなたへ 学びを楽しむ22のレッスン』 清水章弘(共著)
NEW!なぞらずにうまくなる子どものひらがな練習帳』 桂聖 (共著)

座右の書

子育てハッピーアドバイス
この一冊を読んで、自分の理想としていた愛情溢れる育児で間違っていないと確信をしました。
自分が開催しているワークショップにもすごく影響を与えた本です。


著者:紗戀さん インタビュアー:ブークス ひとみ
共感してもらうことが一番の励まし

紗戀さんの作品は、私が書道に対して抱いていた「固い」というイメージはなく、かわいい、綺麗という女性的な印象の作品が多いと思いました。
書道で女性心理を表した理由を教えてください。

例えば、「笑」という漢字がありますが、笑うということは、今日と明日では意味が違ってくると思うんです。

昨日は嫌な事があったけど、無理にでも笑わなきゃいけなかった、でも今日はカンタンに笑えた……というように、同じ笑うという行為でも、状況により意味が変わってきますよね。

女性って嫌な事があっても、次の日にはちゃんと起きてお化粧して、また一日をスタートさせるじゃないですか?
人生って、嫌な事があるのが前提だと思うんですね。
ただ、良い事は必ず起きる。
昨日は嫌な事で泣いたとしても、翌日は泣きはらした目をお化粧でごまかして、しっかり歩いていく。
女性のそういうところが好きだし、安心するんです。

その女性ならではの心理を作品で表現したい。
私の作品集『紗戀 Saren』の中にある「笑」という字は、私の日常を詰め込んでいるんです。
笑う自分を眺めたり、別の日は上を向いたり、また笑う自分を見つめ直したり、自身を内観しているような雰囲気を表現しています。
私の作品は女性をテーマにしているので、女性である自分の事を書いて伝えたいと思っています。

「笑」という字で、「涙しながらでも、私は元気に歩くよ!」と伝えたいんです。
だから、見る人に「元気になって欲しい!」とは思っていなくて、「わかる!」って思って欲しいんです。

女性の場合、会話の中でつい愚痴っぽくなった時、諭されるのではなく、共感してもらえることに喜びを感じますよね。

そうなんです。
以前、祖母の介護で人の生き死にを毎日感じていて、一番辛い時期があったんです。
当時は「頑張れ」という言葉を聞きたくなくて……。
ある日、お隣の患者さんに付き添われていた方に、ふと「疲れました」と言ってしまったんですね。
そしたら「わかる!」って言ってくれて。
その時に「疲れたって言っていいんだ」と思いました。
私は、この「わかる!」という言葉に一番励まされたんです。

誰しも辛い時期を経験すると思うのですが、女性は共感が一番の励ましだと思っています。
だから、私の作品を見た方に「この人の想い、私と同じだな」と思ってもらえたら、もしかしたら私なりに励ませているのではないかと思いました。
また、文字は絵よりも想いを伝えやすいです。書道は筆一本でイメージを表現できるし、未知数に世界を広げられるのではないかと常に感じています。

なるほど。
書道は想いが伝えやすく、表現の幅広さも魅力のひとつなんですね。

私は作品に詩を添えていて、それを読んでいただく事で、なぜ文字をこう表現したのかが伝わるようにしています。
私の作品づくりは、感じた事を詩にしている段階で、書にしたい文字のイメージが浮かぶんです。
だから、作品と詩を見ていただいて「わかる!」と共感してもらえると嬉しいです。
そのため、まずは立ち止まってもらう作品づくりを心がけています。
ワークショップに来てくれる女性達も、「こんな作品を作ってみたい!」と言ってくれる方が多いです。

作品から生まれる会話が私の願いなんです

書道に馴染みの無かった方も、紗戀さんの作品をきっかけに「私も自分の気持ちを書で表現したい!」と書道に興味を持たれるんですね。

紗戀さんは、ワークショップでママさんや大人の女性に“書道で気持ちを表現する楽しさ”を教えているそうですが、どういった内容なんですか?

まず、私のワークショップではお手本がありません。
最初にお伝えするのは、「上手・下手は意識しない」ということと、「正解というものは無い」ことです。

ご自身の作品を持ち帰った時に、家族や恋人、友達に「こういう想いでこれを書いてきた」と説明できる作品づくりを目標にしていただきます。
そうすると、みなさん目の色が変わるんです(笑)。

そして、自分は今何を書きたいのかを考えていただくんですね。
例えば、生徒さんが自分の名前を書きたいと思った時、なりたい自分や今の心境などを私に話してくれるんです。
そうすると、スッと字がかけるんですね。

私が「その想いをお花に例えましょう」と言うと、生徒さんはパレットをのぞきます。
それだけで、女性は「どの色にしよう」と、まるでお洋服を選ぶように楽しんで色を選ぶんです。
あとは、自分の好きな色でバンバン書き進めていくんですよ。

そこで私が「英語とか入れちゃう?」と言うと、生徒さんは「入れちゃう!」って盛り上がるんです(笑)。

生徒さんは私の作品を飾るよりも、ご自身の書いた作品を飾ることに意味があると思うんです。
例えば、生徒さんのお友達が家に遊びに来た時に、「この字は、こういう気持ちで書いたんだ」って伝えられると、お友達にとってもいいと思うんですよね。
そういう作品から生まれる会話が、私の最大の願いなんです。

感謝の気持ちを贈りたいと思った時に、字に花を咲かせた

紗戀さんの作品には花がたくさん描かれていますが、何か理由はあるのでしょうか。

妊娠や出産などで私自身の生き方が変わったというのが一番ですが、最初のきっかけは友達に「感謝」という字を贈りたいと思ったことでした。

私は、人に迷惑はかけたくないと思って生きてきたのですが、妊娠中に一人じゃどうしても出来ないことがあって。
友達に迷惑をかけてしまうと思うと心苦しかったのですが、実際に友達に甘えてみたら、「甘えてくれて嬉しい」って、とても喜んでくれたんです。
だから友達に「感謝」という字を贈りたいと思った時に、ただ「ありがとう」という字を書いただけでは足りないし、感謝の気持ちをより伝えたかったので、書に花束を添えようと思いました。

自分の想いを書に込めて、花束を添えた作品を友達や家族に贈れたら、ステキですね。
私もそんな書道をやってみたくなりました!

最後に、仕事もプライベートも頑張ろうと日々奮闘している女性読者を応援するなら、どんな「花咲く漢字」を送ってくださいますか?

やっぱり「凛」ですかね。

「凛とする」という意味なんですが、この漢字のイメージを持っていると、シャキッとします。
私の作品では、すごくしっかりしたイメージでは無く、(書の背景を指して)涙も表現しています。

いいところも悪いところも全て受け止めて、気取らずに自分のことを伝えられる人って、凛としていますよね。
自分のことを表現できれば、仕事でもプライベートでもステキなことがあると思います。
私自身、凛としている女性はステキだなと思います。

ありがとうございました。
私も自分のことを表現できる、凛とした女性を目指します!

インタビュー後記

書道の固いイメージとは真逆の明るく、話も面白い紗戀さん。
子供の時にこんな書道の先生だったら、きっと書道はもちろん、字を書くことももっと好きになっていた気がします。
私も、想いを込めた作品づくりをしてみたいと思いました。
次回のワークショップはぜひ、参加させていただきたいです!

  • 上手・下手は意識しない
  • まずは自分を内観して、今一番伝えたいことは何かを考える
  • 友達や家族・恋人に自分の想いが伝わる作品づくりを目標にする

紗戀 Saren
永田 紗戀 (著) 出版社:高陵社書店

女流書道家、永田紗戀の作品集。
だから、私の書には 花が咲くことも 涙が流れることもある。
ふつうの毎日で感じることを 私なりの言葉で詩にして それをあらわすものを書にしてきた。
それは私自身がそうだから。


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