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クレヨンハウスの創業---絵本と喫茶スペース

表参道にあるショップはたくさんの親子で賑っていました。

クレヨンハウス創業時の様子を教えて下さい。

クレヨンハウスは1976年12月に創業しました。最初は出版社ではなく、絵本と喫茶のスペースとしてスタートしました。
その後、子どもの本を扱っているんだったら、飲み物や食べ物も安心・安全なものにとオーガニックレストランを始めたり、お客様に育てていただきながら活動の幅を広げ、大きくなってきました。
クレヨンハウスという名前は、クレヨンには色がたくさんあるように、子どもも大人も一人ひとりそれぞれの色で輝いて欲しいという思いから付けられています。
クレヨンハウスが創業して10年たった頃に、子どもは本だけで育つのではなく、音楽であったり遊びであったり、いろいろなものに触れて大きくなっていくということを考え、子どもが育つ環境についてもう少し積極的に発信していくメディアを作っていきたいと思い、出版事業を立ち上げました。

出版事業を立ち上げて最初に作ったのが「月刊音楽広場」という雑誌です。
音楽を入り口に、幼児教育を面白く考えていこうというテーマで始めた雑誌です。
その中で、今は絵本作家としても活躍している中川ひろたかさんやケロポンズの増田裕子さん、旅芸人の福尾野歩さんによる、“トラや帽子店”というバンドをプロデュースしたりしました。 「月刊音楽広場」の主な読者は、保育士や幼稚園教諭の方たちでした。保育の世界に新しい風を吹き込んだ雑誌だったと自負しています。
これが今は「月刊クーヨン」という雑誌に形を変え、読者も「子育て中の女性」と幅広くなりましたが、保育現場の方たちにも、引き続き読んでいただいています。

始まりが音楽だったのですね。

書籍は、「月刊音楽広場」の連載や特集を一冊にまとめていくところから始まりました。
今も、「月刊クーヨン」から生まれる本がたくさんあります。

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出版社としての企画---作家さんとの交流イベント

本だけでなく、おもちゃの作家さんも登場します!特に「忍者積み木であそぼう」は大好評だったそうです。

出版社として、どのような企画をされていますか?

絵本だと、昔は “この作家さんはこの画家さんと組むもの” といったような組み合わせがなんとなく決まっているようなところがありました。
ですが、もっと作品に合わせて自由にやってもいいんじゃないかと思い、雑誌の中で作家さんと画家さんの新しい組み合わせで絵本を作っていく企画をやってきました。

他にも、読者さんと作家さんをつなぐ場を子どもの本専門店として作ってきました。
例えば月に1回、作家の方を招いて講演をしていただく「子どもの本の学校」や、「夏の学校」という2泊3日のイベントを開くなどしてきました。
そこでは読者さんと作家さんが交流する機会を持てるので、例えば夕食の時間に隣の席が谷川俊太郎さんだったりすることもあって、作家さんと身近にお話できるんですよ。作家さん同士も交流していただくことができるんです。

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クレヨンハウスのテーマ---『子どもの視点』『女性の視点』『オーガニックな視点』

まさに採れたての新鮮なお野菜!

クレヨンハウスがテーマとして掲げているものは何でしょうか?

クレヨンハウスは、『子どもの視点』、『女性の視点』、『オーガニックな視点』をテーマに掲げています。
店舗は、今は1階が子どもの本専門店、2階がおもちゃ、3階が女性の本やオーガニック化粧品などを扱うようになっています。
地階にはオーガニックの野菜市場があり、同じ食材を使うレストランもあります。

野菜も扱っているのですか? 書店が出発点とは思えないような事業ですね。

レストランを持ちたいと思ったときに、有機野菜を使うために市場を持つ必要があったんです。

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本を作るときに考えること---いつも新しいことを面白く

店内には、メッセージがいたる所に散りばめられていて、本や子供に対する熱い想いが伝わってきます。

どのような点に配慮して本作りをしていますか?

お店もそうなのですが、出版社として本を作るときには、いつも新しいことを面白く提案していきたいと思っています。
例えば、平和や人権、環境問題といったテーマをいかに面白く提案していくか、といったことは、わたしたちが得意としているところです。

平和や政治や社会など、子育てや女性の視点だけでなく、気付きを投げかけるようなものも多いのでしょうか。
新しい視点でやっていこうという姿勢が感じられます。

真剣に子どものことを考えるとき、社会的な視点は切り離せないですよね。
子どもたちに伸び伸びと育って欲しいと思うと、平和は必須事項ですし、大人の存在も子どもにとっての環境と考えると、大人の「育自」も大事です。

子どもや女性、オーガニックの視点というテーマのもとですと、女性社員が多そうですね。お子さんがいても働きやすい環境なのでしょうか。

そうですね。やはり女性が多く働いています。子どもを持つ人も持たない人も働きやすい、ということを目指しています。子どもがいる男性スタッフが発売前の育児書を見て、「自分も買うので絶対に売れる!」と言ってくれることもあります(笑)。

男性でも読めるように、男性視点でも気を遣って本作りをされているのでしょうか?

子育ては、女性だけのものではないと思いますので、男性の方にも一緒に子育てして欲しいと思いながら本を作っています。
例えば絵本だと、お父さんが読むと照れくさい内容のものもありますが、クレヨンハウスが出す絵本はお父さんでも読みやすいものが多いんです。スイートすぎないので、読んでいてあまり恥ずかしくないのかもしれませんね。

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新しいジャンル---幼年童話と翻訳絵本

幼年童話の本も、数多く揃ってます。

どういった本のジャンルに力を入れているのでしょうか?

やはり絵本が多いですが、育児書など実用書もありますし、最近では幼年童話を広げようと頑張っていたり、翻訳絵本も始めています。

幼年童話とは、どのようなものでしょうか?

幼年童話は、絵本と読み物の中間のジャンルとして考えています。
物語なのですが中にたくさん挿絵が入っていて、初めて一人で本を読む子どもたち、絵本よりももう少し長い話を読んでみたい年齢の子どもたちに手に取ってもらいたいと思っています。

今は「アイウエ動物園」、「ぶたのぶたじろうさん」という2つのシリーズを出しています。中にはどのページにもイラストが入っていますが、絵本よりも字が多く、読み物に近いものになっています。
「アイウエ動物園」シリーズは、「魔女の宅急便」の著者・角野栄子さんが書かれているもので、同じ動物園を舞台に、毎回異なる動物が主人公として活躍します。

海外の翻訳絵本も最近始めたのですか?

海外の絵本の翻訳出版は、去年始めたばかりなんです。
基本的に、出版に関してもお店に関しても、他の会社がやっていることはそちらにお任せして、私たちは、私たちのできる新しい試みをやっていこうという考えがあります。
翻訳絵本に関しては、遅いスタートではありましたけれども、英語圏だけでなくそれ以外の言語にも目を向けてやっていきたいと思っています。

海外の絵本は、日本の絵本とはまた違うタッチのものも多いので、お子さんが新しく興味を持つ部分もあるんでしょうね。
海外の絵本では、どういったものが人気がありますか?

スウェーデンの子どもたち自身が選ぶ本の人気投票があるのですが、2007年度に0~6歳部門のベストワンに選ばれた作品が「おばけのめをみて おとうとうさぎ!」という絵本です。 日本でも、子どもたち自身が手に取ってくれる作品になっています。
作家さんはまだ20代でとてもチャーミングな女性。今後の活躍が期待される作家です。9月末には続編が発売になりました。
他には、「おやすみ、ぼく」という本がおすすめです。
当社の主宰者である落合恵子がアメリカの書店に行ったときに見つけ、どうしても出版したいと持ち帰りました。オランウータンの子が自分のからだの色々な部位に「おやすみ」を言って、眠りについていくお話です。読んでいる大人の方もやさしい気持ちになっていく本です。

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自然な子育て---シュタイナー教育、自然療法

口コミで人気のシュタイナー教育を、写真ややわらかい言葉でわかりやすく解説。

シュタイナー教育関連の本もいくつか出版されていますよね。シュタイナー教育とは、どのような教育なのでしょうか?

オーストリアの哲学者・思想家のルドルフ・シュタイナーが提唱した教育です。
幼児期は体と感覚が育つ時期で、そのためにはどんな環境が良いのかを提案しています。まだ生まれたばかりで半分夢の中にいる状態の子どもたちなので、テレビやゲームなどの刺激的なものを介在させず、穏やかに育てるといった考え方があります。
自然な子育てを目指したい方たちの思いと通じるところがあり、関心が高まっています。「月刊クーヨン」で特集を組むと、大きな反響があります。
シュタイナー教育だけでなく、幼児教育を真剣に考えている教育者の方たちはたくさんいるので、いろいろな選択肢があります。それぞれアプローチの仕方は異なっていますが、大事なことは同じように思えます。

難しそうですが、言っていることはとてもシンプルなんですよ。
シュタイナー教育に基づいたおやつの本も出版しています。月刊クーヨンの連載をまとめたもので、卵・牛乳・白いお砂糖は使わないレシピ本です。
整体、アロマテラピー、ホメオパシーなど自然療法に関する本も、口コミでロングセラーになっています。

自然な子育てや自然療法などに関心の高い方が増えているのでしょうね。

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おすすめの本 --川端誠さん「じゅげむ」
--谷川俊太郎さん「ぽぱーぺぽぴぱっぷ」

クレヨンハウスのおすすめ本はありますか?

よく知られている出版物としては、「じゅげむ」という絵本があります。
川端誠さんの「落語絵本」シリーズの一冊で、シリーズは全部で13巻あり100万部突破している人気作品になっています。今年15周年を迎えたんですよ。
「じゅげむ」を始めとして小学校の教科書に掲載されているものもあります。落語を絵本にしたのは斬新な試みで、5年前くらいに子どもたちの間で「じゅげむ」ブームが起きたときなど、大変な売れ行きでした。

落語の噺を川端さんが絵本にアレンジしています。例えば「たがや」の舞台は隅田川の花火大会ですが、元々の噺とはラストが違って、いのちが生まれる感動的な話になっています。出産前の方へのプレゼントとして、おすすめのナンバーワンです!
絵の中には川端さんの工夫があり、例えば「まんじゅうこわい」に出てくるまんじゅう屋さんには、「呉四堂」というのが隠されています。
これはクレヨンハウスのことで……と、毎回何かしら遊びがあるんですよ。細部までこだわって本作りをされています。
川端さんはご自身で、絵本を開き読み、全国をまわっていることもあり、だれでも読みやすいようにテキストが考えられています。ですので、読んでいて気持ちがいいですよ!


大人は見ても思わず笑ってしまういそうな、ほほえましい絵本。

その他のおすすめ本はありますか?

谷川俊太郎さんの「あかちゃんから絵本」も、自慢のシリーズです。
赤ちゃんの本は購入される方が多いジャンルですが、ものの名前を伝えるなど、やや教育的な本が多いんです。
でも、赤ちゃんが喜ぶのは他にもあるんじゃないかと思ったときに、谷川さんは、お母さんが赤ちゃんに話すときに使う「なんご」のような声のコミュニケーションがあるんじゃないかと考えられました。
結果として、具体的な意味ある言葉よりは音を楽しむものになり、赤ちゃんが本当に喜んでくれる絵本に仕上がりました。

「ぽぱーぺぽぴぱっぷ」この本、表現が面白いですね。“ぽぱぷぽぴ ぱぺぽぷぺ”…。ちょ、ちょっと読みにくい本ですね。

たしかに読みにくいかもしれませんが、本当に赤ちゃんが笑うんです。生まれたばかりの赤ちゃんから楽しんでもらえます。
絵もカラフルで、見て楽しんで、聞いて楽しめる絵本です。中には、言葉の意味が理解できないという方もいらっしゃいますが、この絵本に意味を求めてはいけません(笑)。

普段は口に出さない言葉をつくるのも大変でしょうね。

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読者のみなさまにメッセージ

緑もあふれる魅力的なショップでした!

最後に、読者さんへのメッセージをお願いします。

クレヨンハウス=絵本というイメージを持っていただいていますので、今後は子育てについても面白く新しい視点で提案しているということをアピールしていきたいと思っています。
出版社としての認知度も、より上げていけるように頑張っていきます。
子どもも大人も気持ちをラクに、楽しく育ち合っていけるような本を作っていきますので、クレヨンハウスにいらした際には、クレヨンハウスの出版物も手に取っていただければと思います。

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クレヨンハウスの皆様、有難うございました!

クレヨンハウスWebSite : http://www.crayonhouse.co.jp/

クレヨンハウスの書籍はこちら

月刊クーヨン

月刊クーヨン(定期購読)

1年(12冊):¥10,780(税込)
2年(24冊):¥19,999(税込)

「子どもの視点」「女性の視点」「オーガニックの視点」を大切にする、クレヨンハウスならではの月刊誌。『子どもが育つ わたしも育つ オーガニックな育児雑誌』をキャッチコピーに、子どもだけでなく、大人ものびのび育つような情報が満載。

※ 表示画像はサンプルです。最新号ではありません。

ぶたのぶたじろうさん

ぶたのぶたじろうさん 7。は、
あらしのうみにおそわれました。

内田麟太郎(文)スズキコージ(絵)
¥998(税込)

“幼年童話”を盛り上げたい!と始まった、シリーズ。くいしんぼうで負けず嫌いそして冒険野郎のぶたのぶたじろうさん。子どもたちからの人気は圧倒的で、ぶたじろうさんへのお手紙もよく出版部に届きます。歌人の俵万智さんも「ユーモアと詩的感覚に満ちた文章」と評してくださったこのシリーズは、大人もハッとする哲学がひそんでいますよ。

あかちゃんからの自然療法

あかちゃんからの自然療法

クレヨンハウス編集部(編)
¥1,470(税込)

クーヨン増刊号から生まれた育児実用書。整体、ホメオパシー、アロマテラピー、食養生など、あかちゃんから大人まで使える、からだに負担の少ない自然療法をご紹介。クーヨンBOOKS①『シュタイナーの子育て』やその他増刊号も大好評!

シュタイナーのおやつ

シュタイナーのおやつ

 陣田靖子(著)
¥1,680(税込)

穀物菜食&米粉の料理研究家・陣田靖子さんが、「シュタイナーの子育て」実践中!の視点から、まとめました。曜日ごとに決まった穀物をおやつに食べることで、生活リズムができ、子どもの成長を助けます。食物アレルギーのあるお子さんも、安心して食べられるおやつレシピ本です。

おうちでできるシュタイナーの子育て

おうちでできるシュタイナーの子育て

クレヨンハウス編集部(編)
¥1,050(税込)

世界で注目の「シュタイナー教育」。この本は、0~7歳のシュタイナー教育を、「家庭でできる」実践から紹介。子育てのヒントがいっぱい。はじめて「シュタイナー教育」を知る方にも読みやすい入門書です。

じゅげむ

じゅげむ

川端誠(著)
¥1,260(税込)

絵本作家・川端誠さんが、古典落語を絵本にアレンジした大人気シリーズ。なかでも、第四巻「じゅげむ」は、クレヨンハウスの定番書。子どもからお年寄りまで、幅広く楽しめます。

ぽぱーぺぽぴぱっぷ

ぽぱーぺぽぴぱっぷ

おかざきけんじろう(絵) 谷川俊太郎(文)
¥1,260(税込)

詩人・谷川俊太郎さんとおかざきけんじろうさんとのコラボ絵本。何かを教えようなんて下心は捨てて、あかちゃんになりきって絵本をつくろう! そんな背景から生まれた「あかちゃんから絵本」シリーズは、あかちゃんの笑いのツボを刺激します!

おそばおばけ

おそばおばけ

谷川俊太郎(文)しりあがり寿(絵)
¥1,260(税込)

谷川俊太郎さんの「あかちゃんから絵本」シリーズ・最新作! 今回は漫画家のしりあがり寿さんとの最強コンビで、シンプルかつユーモアたっぷりの絵本ができました。パパッと描かれたように見えるかもしれませんが…デザイナーの祖父江慎さんも含め、1年がかりでつくりました!

おやすみ、ぼく

おやすみ、ぼく

アンドリュー・ダッド(文)エマ・クエイ(絵)落合恵子(訳)
¥1,575(税込)

「おやすみ、ぼくのあしさん」オランウータンの子が、おなか、おしり、耳……と、自分のからだのあちこちに呼びかけながら眠りについていきます。「おやすみ、ぼく」の代わりにその子の名前を入れて読んであげても素敵。親子で一緒に読んで、ゆったりと眠りにつけますように。大人の絵本としても好評をいただいています。

まじょにはクッキー おとうとうさぎ!

まじょにはクッキー おとうとうさぎ!

ヨンナ・ビョルンシェーナ(作)
菱木晃子(訳)
¥1,470(税込)

デビュー作でいきなり、スウェーデンの子どもたち(0-6歳)のお気に入りベスト1を受賞した絵本の続編。イラストが本当に細かく描きこまれていて、何度読んでもあきません。森で迷子になった「おとうとうさぎ」は、こわ~い魔女につかまってしまいますが…!?おやつの時間やハロウィンの日に読んでも楽しめますよ。(シリーズ1作目は『おばけのめをみて おとうとうさぎ!』)

まるこさんのおねがい

まるこさんのおねがい

角野栄子(文) にしかわおさむ(絵)
¥1,260(税込)

アイウエ動物園では、ときどき、ドキッ!とするような事件がおこります。その度に、気のいい園長さんは大弱り。動物園が舞台の、その名もアイウエ動物園シリーズ。今まで「ひつじのモコモコちゃん」、「わにのニニくん」、「しろくまのアンヨくん」、「かばのまるこさん」が登場。“はじめての読み物”選びに迷ったら、ぜひ手にとってみてください。

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